その女、IQ3にして天才呪術師【呪術廻戦】 (ページ2)

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遅刻ダメ、絶対ページ2

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「………はぁぁぁぁ、セーフ！！！！」

「「「「いや、アウトだろ」」」」

開いたときと同様に、勢いよく扉を閉め、平然とした顔で席につく少女。
ここまでの流れがあまりにも自然に行われたせいで、皆でツッコミを入れる他なかった

「えっ、アウトって何が？あたしふつーに学校来ただけだべ？」

「お前、今何時だと思っている」

「えー9時！ピッタリぞよ！」

呆れて声も出なかった。コイツ、時計も読めないのか？と

「もしかしなくても馬鹿？」
「馬鹿だな」
「一周回ってカワイイものだね」

同級から哀れんだような目で見られた少女は、心外だとでも言うような顔で叫ぶ。

「馬鹿ってなにさ！！ホラ見て！腕時計！9時でしょ！！！登校時間じゃん！！」

彼女の腕に光るそれの針は確かに9時を指していた。
しかし、電波式である壁掛け時計は先程から5分進み、10時10分であると主張している。

「えっ………あ！！遅刻しないよーにって、昨日家中の時計を全部1時間遅らせたの…わすれてたぁ」

少女の顔が血の気が引いたようにサーッと青くなる。
ようやく、自分のやらかしたことに気付いたようで

「えへへ…ご、ごめんなさ………」
「紅樓A」
「は、はひ……」
「入学初日から遅刻とは、大した心構えだ。罰として校庭百周」
「先生様の仰せのままにィ！！！！」

ばびゅん、と音を立てて風を切り、オレンジ髪の奇抜な少女は来たばっかりの教室をあとにする。
残された三人は彼女の帰りを再び待つこととなるのだが――

「ッハァ〜あいつ馬鹿だろ！やべー、おもしれぇわ」

ドツボだったのか、堪えきれなかったという顔をして爆笑する五条悟。
その後ろには、一見反社の夜蛾正道。
ポン、と肩を叩かれ振り向いたのが運の尽きか。いや、自業自得か

「五条…お前も行ってこい」
「…は？」
「早く行け！！」

流石のお坊っちゃまも、このビジュアルの年上に、この至近距離で凄まれたのは初めてだったのか、額から冷汗が垂れる。夏油や家入に助けを求めるも、この二人が動くはずがない。

「早く行けよ、遅刻野郎」
「っふ…悟、高みの見物は私達に任せな」

糞野郎共が！！！！！と叫び虚しく、最強と謳われた男も校庭百周マラソンに強制参加。
夏油と家入は当然、その光景を見世物として楽しんでいたのであった。