検索窓
今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:40,387 hit

野球観戦 ページ23

グラウンドに出ると、東京校の数名が既にユニフォームに着替えて談笑していた。
隣を歩く加茂の顔をちらりと覗くと“行って来い”と背中を押された



「あ!A!もう出てきていいのか?」

『うーん、多分。』
 
「ほんっと、心配したんだから」

「まあ、無事で良かったな」


それに甘えて、同級の彼らの方へ向かった。
こうやって4人揃って話すのは初めてのことだったため、少し頬が緩む


「そういや、Aは野球すんの?」

『人数足りてそうだし、観戦するだけにしようかと…』

「それよりも!何か言うことあるんじゃないの?A!!」


鼻息を荒くして詰め寄る野薔薇に、私は思わず数歩後ずさる。
言うこととは?思い当たる節がないのは私だけでなく、他の男二人もそのようで首を傾げていた


「加茂憲紀と一緒にいたんでしょ!?あの人、アンタが眠ってる間もずっと看てたんだから」

「?それがどうしたんだよ」

「なんとも思わないの!?男女二人で救護室とか…何か起こらない訳が無いじゃない!!」



そうなの!?と虎杖が過剰に反応するが、生憎野薔薇が思っているようなことは万一にもない。
友達になっただけ、と軽くあしらうが二人の嫌らしくつり上がった口角を見るに、暫くはイジられそうである。


『ほら、もう皆んな揃ってるでしょ。行った行った』

「A…なんか雰囲気変わった?」


野薔薇からの思わぬ問いに小首を傾げる。変わったって―――…私が?


「何ていうかこう…前まではもっと口数が少なかったし、近寄るな!みたいなオーラがあったのよね」

「あー、なんか釘崎の言いたいことわかるかも」

『…気の所為よ』

「またまた!私達が知らない間に何かあったんでしょ?ったく水臭いわね、さっさと言いなさい」



再びジリジリと迫り来る野薔薇に逃げ場をなくした私。
助け船を求めようと伏黒を見るも、心ここにあらず…というか考えるのを放棄した、そんな顔をして目も合わせようとしない。
終いには聞くまで私達行かないから!と言い出す始末。


『何かあったというか…こうやって4人揃うのが初めてだったから嬉しい、なんて…浮かれてるだけ』



口にして気付いた。これ、中々恥ずかしいことを言ってしまったのでは?と
自覚してからでは遅い。徐々に熱を持ち始める顔を見られないように、
固まっている3人から逃げるようにして、立ち去った。






(「何よ…可愛いところあるじゃない」)
(「意外と照れ屋…?」)
(「はぁ…行くぞお前ら」)

新作!!!→←閑話休題?



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (70 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
213人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟 , 夏油傑
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2020年11月14日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。