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にじゅうろく ページ27

夜中の静かな剣道場に木刀を振る音だけが響く。

「A。何時間もそうやっていては体を壊すだけだ。それ、じじいと少し話をせんか」

ヒュッ、と木刀を下に振ってから声のするほうを向くと三日月さんが居た。

『いえ、でも…』

「じじいとは話をしたくないか?それは残念だなぁ…」


断るとあからさまにしゅんとされたので、何だか悪いことをしている気になって木刀を置いて三日月さんの隣に座った。

その瞬間、緊張が解けたのか息切れと汗が吹き出てくる。

『はっ、はっ…』

「自分の限界以上にやりすきだ。」

三日月から手拭いを貰い、それで汗を拭き取る。
少し落ち着いてきた頃、三日月さんが口を開いた。

「今回の事はあまり気にしないで良い。主の怪我は自業自得だ。刀剣男士…あぁ、Aは刀剣女士か。の戦いに入ってくる。それがどんなに危険なことか分かっていたはずなのに入っていったからな。」


三日月さんの瞳はどこまでも澄んでいて、中にある三日月は凛々しく輝いていた。

『…三日月さん。私、自分の事強いんだって思ってたんです。』

今なら本心を言える気がして、夜空に浮かぶ三日月を見ながら口にした。


『主様が今回の護衛に私を選んでくれた。つまり、私には主様を守る力があると勝手に思ってた。少しでも新八くんに近付けたと思ってた。』


…だけど、

『戦闘中に左親指を斬られて刀を落としたんです。…それで主様を助けに行くのが遅れて主様は怪我をした。新八くんは、左親指を斬られた時も強い力で私を握って離さなかったのに。』


『新八くんみたいになれたなんて思ってた自分が恥ずかしい。そしてなんて愚かなんだろうって。』

こんな私が主様の刀剣なんて主様が可哀想だ。

「…うむ。臭うな。」

『え?』

すっと三日月さんの目が細まると何かを考えているように私を見つめた。

「はっはっはっ…いやなに、じじいの戯言だと思って聞いてくれ。…Aよ。お主は演練に行ったことあるか?」


『…無いです。お願いしたんですけどまた今度って…』

そう言うとふむ。と言って三日月さんは顎に手を当てた。

「…実は俺は何度も演練に行っているんだがな。…Aの同位体に会ったことが1度もないんだ」

「本丸は星の数ほどあるのにお主の神気をまとった審神者にも、お主がおる部隊にも会ったことがない」


どくりと心臓が嫌な音を立てる。…まさか、

「顕現されているのはお主、この本丸のAだけじゃないのか?」

にじゅうなな→←にじゅうご



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らーめん(プロフ) - Akatukiさん» ひぃぃ課題やだ…頑張ります...!! (2020年3月30日 10時) (レス) id: 0d523ec49a (このIDを非表示/違反報告)
Akatuki - 課題も更新も頑張れぃ (2020年3月29日 4時) (レス) id: 8b32cfc589 (このIDを非表示/違反報告)
赤珠 - らーめんさん» 推しがいないと死んでしまう← (2020年3月21日 11時) (レス) id: a741a8a85e (このIDを非表示/違反報告)
らーめん(プロフ) - 赤珠さん» やりましたね、魔法の国まで全て捨てて行きましょ!!(( (2020年3月20日 10時) (レス) id: 0d523ec49a (このIDを非表示/違反報告)
赤珠 - らーめんさん» 魔法の国までランデブー。← いかん夢主ちゃんに嫉妬されてしまう (2020年3月19日 8時) (レス) id: a741a8a85e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らーめん | 作成日時:2020年3月16日 15時

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