【刀剣乱舞】新選組二番組組長の愛刀 (ページ26)

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にじゅうごページ26

ふぅ。とため息を着くとまたピリリとした感覚に襲われた。

ばっと空を見上げるとまた時空の歪が。

『…どんだけ主様狙うのよ…』

シャッと音を立ててさっき収めたばかりの刀を鞘から取り出す。夕日は沈んでもう辺りは暗くなっていた。

出てくる時間遡行軍の数は…

『…20…？い、いや笑えないって』

1対20。どう見ても勝ち目がない。このままだと主様を守れる自信が無い。

『こんのすけ！！』

援軍を頼もうと思ってこんのすけを呼んでも無反応。

『こんのすけ！？ねえこんのすけってば！』

一気に不安が押し寄せてくる。

こんのすけが呼んでも出てこないから援軍は呼べない。1対20でなんて勝てるわけない。主様を最後まで守れるのか分からない。

どうしよう。どうしよう。どうしよう。

涙で目の前がぼんやりとしてくる。

【主をちゃんと守れよ。】
長谷部さんや皆の声がフラッシュバックしてきて頭の中で響く。

そうだ。分からない、じゃない。やらなきゃいけない。

涙を拭ってキッと前を見据えて刀を握り直す。

『かかってこい！！！』

そう叫んだ瞬間敵が私に向かって来る。

新八くんの得意だった龍飛剣を繰り出す。
主様から貰った刀装は全部剥がれてどんどん私に切り傷が出来ていく。

『うぐっ…！まだまだ…！』

お腹を思いきり斬られて中傷に陥る。
残りの敵の数は5振り。

『新撰組の刀、舐めないでよね！！』

真剣必殺を繰り出して2振りを倒す。残り3振り…！

そう思った時

「Aちゃん！！」

バン！と屋上の扉を音を立てて来たのは

『主様！？』

なんで、どうして！

『こっちに来ないでください！危ないですから！』

急いで太刀を斬り捨てようとするも、左手親指を斬られてあまりの痛さに刀を落とした。

『っつぅ…！』

攻撃してくる太刀を飛び蹴りして落ちた刀を拾い思い切り斬る。

こちらに向かってくる主様を見ると

「きゃああ！！」

短刀にお腹を貫かれた主様がいた。

さあっと血の気が引く。

短刀を破壊して、残りの打刀に突きを食らわせてから主様の所へ向かった。

『主様！…っ、こんのすけ！！！』

「はい！」

ドロンっと現れたこんのすけに少し嫌悪感を覚える。さっきは現れなかったのに…！

『本丸と政府に連絡を！病院に転送して！』

「かしこまりました！！」

主様の事、守れなかった…！

新撰組の羽織を破いて強く主様のお腹に括り付ける。
浅葱色のそれが赤色に変わっていくのを見て心臓がうるさく響いた。