13.本 ページ14
「
「物質・非物質」を見通す八眼は、肉眼では見れないほど小さな物質や、時間や空間、精神の概念などの非物質を見ることが出来る。ようは、顕微鏡とタイムテレビ(ドラ〇もん)の意味を持つのだ。
私は本棚から1冊の本を取り出した。
｢この本が1番呪力が古くて強い。家系図は念が込められやすいから、もしかしたら…｣
八眼は、呪力を目に一点集中しないといけない。
毛細血管に至るまで呪力を流すため、狙って出すことはできない。また、高難易度で戦闘中は使い勝手が悪いことから、八眼を極めた人間はいなかった。でも、私は物にした。
｢やっぱりこれだ！｣
取り出した本には、こう記載されていた。
"初代、
両面宿儺ノ
一方。夏油は屋敷内を徘徊していた。あの日の記憶の輪郭を鮮明になぞるように。
すると、空虚な部屋を見つけた。床や壁には確かに物が置かれた形跡があるため、物置部屋だ。恐らく、ここにあった家具を玄関前に敷き詰めたのだろう。
カキンッ
｢ん｣
音の正体は、床下収納の取っ手部分だった。
その蓋を開けようとするも、開かない。呪力が込められている。
｢呪霊操術ーーー
スパン！！という目の冴える音と共に、その蓋が開かれた。用を終えた呪霊が霧のように消えていく。
4級でも使い勝手が良いのは沢山いるのだ。
｢…！秘密部屋だ｣
蓋の中は、床下収納とは言い難い闇が広がっていた。恐らく5mは掘られている。夏油は物怖じせず、その中に入る。
部屋には緑色の本が1冊、"見てくれ"と言わんばかりに中心に置かれていた。内容はこうだ。
"愛する家族と別れを告げる前に、新たな研究結果をここに晒す。
今、呪術は世界をも超越しつつある。
私はここ20年、呪術の可能性について理論を展開してきた。
中でも一卵性双生児が同一人物としてみなされるように、呪術には血縁が大きく関わる。
そこで血縁による縛りとその効果についての考察を、以下のように記す。"
夏油はすぐに理解した。
これは遺書だ。恐らく、Aの父親の…
｢傑〜どこ〜？｣
八重の呼ぶ声がした。
夏油はその本を隠し持ち、何事も無かったかのように部屋を出た。
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tomishiro(プロフ) - 佝僂さん» はわー！？とっても嬉しいです！おかげで頑張れそうです！ありがとうございます！ (2022年7月13日 11時) (
レス) id: 5a85062d9e (このIDを非表示/違反報告)
佝僂(プロフ) - めっちゃ面白いです！！！更新頑張ってください！！ (2022年7月13日 10時) (レス) @page12 id: 1c770a8388 (このIDを非表示/違反報告)
tomishiro(プロフ) - ぜひ評価の方もよろしくお願い致します！ (2022年7月13日 9時) (レス) id: 5a85062d9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とみしろ | 作成日時：2022年7月7日 20時
