検索窓
今日:19 hit、昨日:0 hit、合計:10,733 hit

1.知っている人 ページ2

「…!Aッ!!」


夏油が飛び起きた。そこは帳外の見知らぬ跡地で、周りには補助監督や医療関係者が4人を療養していた。だが、八重はいない。


「っぐ…!」


無理やり身体を起こそうとすれば、折れた肋が疼いた。痛みに目線を落とせば、そこには見知らぬGPSチップが置かれていた。恐らく、八重がこれで助けを呼んだのだ。

その様子を見た医療関係者が、「動いちゃ駄目です!」と近寄る。夏油はその手を強く掴んだ。


「Aは帳の中か!?1年生1人を特級と戦わせるな!!」
「ひっ!?」
「どうやら無事みたいだよ。八重Aは。さっき帳が上がったのを見た」


突然、聞き覚えのない声が後ろから聞こえた。振り返るとやはり、知らない人間がそこにいる。
女性だ。しかもその呪力量...きっと冥さんより強い。


「あなたは...?」
「初めまして。Aのクラスメイトくん。
私は特級術師の⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎。彼女とは入学前に話をしたくらいの仲だ」


特級...!だが、九十九由基ではないのか。
⬛︎⬛︎という女性は挨拶を終える前に冥さんの元へ向かった。近くにいた硝子と悟がそれに気づき、緩く背中を起き上がらせる。


「久しぶり冥ちゃん。全然怪我してないじゃない。どうして戦わなかったの?」


全然怪我してない...だって?
ここにいる私以外の3人は、少なくとも脇腹に500円玉くらい大きい石が貫通している。止血に時間も掛かったろうし、1年は喋れるのもやっとだ。これのどこが軽傷だと思うのか。

そしてその口ぶりから察するに、どうやら冥さんとこの女性は前から関係があるらしい。


「おや、ちゃんと活躍したよ。ただ術式の相性が悪くてね。その代わり怪我した後もAの周りには烏を飛ばして安全を守っていたし、瀕死の後輩たちにも呪力を分けていた。」
「...っす」
「助かり...ました」
「ありがとうございます」
「ふーん...じゃあ本当にあの子1人で特級を祓っちゃったんだ。化け物だね。
ーーー冥ちゃん、明日私と学長に会いに行こう。

八重Aを、特級術師に推薦する。」











「ハ、ハ、ハ、ハ、ハ」


猿謡と領域が消滅した後、八重は倒れて痙攣していた。人並外れたエネルギーの消耗に身体が悲鳴をあげ始めたのだ。過呼吸を起こし、視界が激しく点滅する。

今微かに残る呪力を手放せば、絶対に死ぬ。


「久しぶりA。呪力手放しな。大丈夫、気絶するだけだ」


どこからか知る声が聞こえた。

なぜか私は、その人の言葉を信じた。

2.呪霊操術→←※またまた!?キャラクター紹介2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (18 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
48人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 夏油傑 , SF   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

tomishiro(プロフ) - 佝僂さん» はわー!?とっても嬉しいです!おかげで頑張れそうです!ありがとうございます! (2022年7月13日 11時) (レス) id: 5a85062d9e (このIDを非表示/違反報告)
佝僂(プロフ) - めっちゃ面白いです!!!更新頑張ってください!! (2022年7月13日 10時) (レス) @page12 id: 1c770a8388 (このIDを非表示/違反報告)
tomishiro(プロフ) - ぜひ評価の方もよろしくお願い致します! (2022年7月13日 9時) (レス) id: 5a85062d9e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:とみしろ | 作成日時:2022年7月7日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。