~53~ 手の震え 潤side ページ5
.
.
.
和からの手紙は
遺書とかそういうんじゃなくて
"生きて帰る"っていう強い意思表示だった。
和は生きることを諦めてない。
もちろん俺らだって諦めない。
──どうか無事に帰ってきて──
この願いが神様に届くと信じて
今は待つしかない。
.
.
.
なのに神様は残酷なんだよな。
閉ざされて開く気配もなかった
手術室のドアが意図も簡単に開いて
先生が拳をぎゅっと握って出てきた。
それでわかった。
和になにかあったんだって………
先「二宮さんの心臓は弱りきっていて、このまま処置をしても、処置が終わる前に心臓が止まる可能性が高いです。ドナーも見つかっていませんので………」
この後に続くのは和の命の選択肢。
先「二宮さんの心臓がもつ可能性にかけて処置を続ける。または処置を中止し………最期をみなさんと迎える、かです。」
そんなもの決まっている。
和の生死を決めるのは俺らじゃない。
和自身だし、それに和はもう決めていて
俺らに高々と誓っている。
平然と、まるで当たり前だと言うように、
リーダーは先生にまっすぐ言い放った。
智「迷う必要なんかありません。和は生きようとしています。和は必ず生きて帰ってくる。少なくとも俺達は和を信じてる。」
手紙の封を開けたときの
手の震えはいつの間にか治まっていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 110人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
(名前)結(プロフ) - 生きる大切せ毎日が来ることがどんなに幸せなのか考えさせられるお話しでした。これからも頑張って下さい (2016年10月5日 0時) (
レス) id: 31e3469135 (このIDを非表示/違反報告)
花蓮(プロフ) - ニノ loveさん» 私達は生きることは当然なのだと錯覚しがちです。私自信もこうして文章にして命の尊さを改めて確認しております。あなた様が感じた生きられる幸せをどうか周りの方にも分けてあげて下さい。私からは皆様に沢山の感動を届けられたらと思います。ありがとうございました。 (2015年3月24日 12時) (レス) id: 82294c09b3 (このIDを非表示/違反報告)
ニノ love - 初めまして。とても感動して、読みながら号泣してしまいました。絆の強さ、生きていることがどれだけ幸せな事かということを分からせてもらいました。本当にありがとうございました。これからもがんばってください。応援しています。 (2015年3月23日 10時) (レス) id: a97ad6bd34 (このIDを非表示/違反報告)
花蓮(プロフ) - アユミさん» ありがとうございます！！こんなにもまとまりのない作品を読んで、更には泣いていただけるなんて………私も改めて命を大切にしようと思えました。本当にありがとうございました。 (2014年11月16日 22時) (レス) id: 82294c09b3 (このIDを非表示/違反報告)
アユミ(プロフ) - はじめまして。号泣してしまいました。この小説を通して、改めて命の大切さが分かりました。明日があること、何より“今生きている”ことに感謝しながら、これからも生きていこうと思います。ありがとうございました♪ (2014年11月16日 22時) (レス) id: d2562741f5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：花蓮 | 作成日時：2014年9月22日 23時
