~8~ 重い空気 翔side ページ9
ニノが入っていった処置室は
しばらくドアが開くことはなく、
その間の俺たちの会話はない。
智「……………か……ず……」
まるで取り憑かれたかのように、
ニノの名前を呟き続ける智くん。
その顔色は明らかに悪い。
とその時だった。
処置室のドアが開いて、
さっきよりは幾分か顔色のよくなった
ニノが出てきた。
点滴に酸素マスクまでしててそれが痛々しい。
病室に着くや否や智くんはニノの手を握って
冷たく冷えた床に座り込んだ。
翔「智くん、そんなとこ座ってたら冷えるよ…
とりあえず、椅子座ろうよ?」
智くんは黙って首を横に振るだけ。
雅「………っと、俺ジュース
買ってこようかなー!喉乾いたし!!
リーダー付き合ってよー!!」
と雅紀が気を利かせるも反応は同じ。
智くんは、一度決めると絶対に曲げない
そんな人だから、俺らがどうしたって駄目。
ニノが倒れた今、智くんを動かす物はない。
「ニノはそんな顔したリーダー、
見たくないと思う。」
諦めた病室の空気に、言葉を発したのは
潤だった。
~9~ 熱を帯びる 潤side→←~7~ 痛みを分ける 和side
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Miu@にのあい(プロフ) - 私この作品大好きです。けっこう前に読んで号泣して、今でもたまに読みに来ます。そのたびに泣きます笑ほんとに大好きです！素敵な作品を作っていただき、ありがとうございました。 (2016年12月23日 16時) (
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作者名：花蓮 | 作成日時：2014年8月10日 19時
