~19~ 俺の選択 和side ページ20
病名を告げられる事に
大きなショックはなかったけど、
こうも簡単に”余命”というものが、
宣告されるとは思ってもみなかった。
片「二宮さん………今、自覚する
体の不調はありますか?」
和「いや…………特には…………」
片「正直にお話しいただきたい。」
威圧感のある、でもどこか寂しげな
表情を見せる先生に押された俺は話した。
少し前からめまいがあった事。
今朝と倒れる直前には、胸が痛かった事。
片「二宮さんのような成人の方の
大動脈弁狭窄症は進行が速く、進行抑制の為の
投薬治療は追い付かない事があります。
二宮さんは3ステージのうちの、
ステージ1にいます。
早い段階での病巣の発見は、治療も早く
始められますが、自覚症状も大きい
という事になるので、
その分苦痛を伴う恐れがあります。
投薬治療でも抑制できない場合、
最終的には、外科手術…………
大動脈弁置換術という術式で
治療をすることになります。
現段階での二宮さんの症状から診て
リミットは1年。それが残された時間です。」
なにやら、つらつらと言葉を並べる先生。
ショックを受けているのか、バカなだけか。
俺の頭には選択肢は浮かばず、
ただ1つ、答えを出した。
和「僕の仕事の関係者には…………………
言わないでください。
言うべき時が来たら自分で言いますから。」
~20~ 悪夢の始まり 和side→←~18~ 自由な選択 和side
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 134人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Miu@にのあい(プロフ) - 私この作品大好きです。けっこう前に読んで号泣して、今でもたまに読みに来ます。そのたびに泣きます笑ほんとに大好きです！素敵な作品を作っていただき、ありがとうございました。 (2016年12月23日 16時) (
レス) id: c95a928919 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：花蓮 | 作成日時：2014年8月10日 19時
