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大「なんか飲む？あ、コーヒー切れてる…
んだよもう、ひろみに買っとけっつったのに。」
「あの…」
大「ごめん、うち何もねーわ。」
「あの！」
大「ん？」
「言いたいことが、あるんですけど…！」
大「なに。笑」
「この本…」
大「あ、ちょっと待った、忘れる前に一本電話入れてい？」
「え、あぁ…はい。」
大「ちょい待ってて？」
そう言うと、大野さんはふにゃりと笑ってからキッチンに行き、誰かに電話を掛けた
大「お疲れ様です、じゃねーよ、お前。コーヒー買っとけっつたろ？もー。
は？なに？言い訳すんな、こら。笑
うん、うん、あ、あとさ、シャンプーも切れてんの。うん、いつものやつね。
あー、明日はおれ出てるかもだから、そしたら部屋に置いといて。
鍵、渡してあんでしょ？んじゃ、」
なんか…今のって…
彼氏と彼女、みたいじゃん……
大「ごめんごめん、で？何の用だっけ？」
「……」
大「あ、もしかして、寂しくなっちった？
だよなー、ずいぶん長いことほったらかしてたもんなー。
前会ったの…あれ？いつだっけ？笑」
「……二ヶ月前です。」
大「あぁ、まだそんなもんか。」
「そんなもん、って…！」
大「ほれ、そんな顔してないでこっちおいで。」
「…っ、」
大「早く。ね？笑」
「やっ…！」
大「…んだよ、なんで機嫌わりぃの？」
「…分かりませんか？」
大「……そーゆーの萎えんだけど。何？言いたいことあんなら言いなよ。
じゃなきゃおれ、わかんねーし。」
「っ…」
大「……」
「誰、ですか？ひろみサン、て…」
大「え？」
「もしかして…彼女、ですか…？」
大「は？ちげーし。」
「でも、合鍵…とか、言ってたし…」
大「あぁ。」
「あたしには…そんなの…」
大「お前…バカやなぁ…笑」
「はい!?」
大「もーちょっいいからこっち来いって。
よしよししてやっから。」
「そんなんで、誤魔化さないでください！」
大「べつに誤魔化してなんかねーけど…、」
「教えてください、誰なんですか!?」
大「…なんか、ちょっと会わない間に…」
「えっ…？」
大「重くなったな、お前…笑」
「っ…、帰ります！」
大「はっ？なんで？」
「知らない！大野さんのバカ！」
ただ一言、言いたかっただけなのに
すごく素敵なお話でした、って、陳腐かもしれないけど、素直にそう…
言いたかっただけなのに＿＿＿
続く
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作者名：紗愛(サラ) | 作成日時：2014年2月7日 10時
