彼らが私に恋をした!?３［ケンカのあとは…編］ (ページ37)

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―数ヵ月後

「ねえ、ホントにいいのかな？
あたしまで式に参列させて貰っちゃって…」

松「花嫁たっての希望だからね？」

「それにブーケだって…」

松「それも、花嫁の強い希望だからね？笑」

あたしは今日

潤と共に百合さんの結婚式に参列している

ブライダルフォトって言うから

てっきり当日の写真を潤が撮るのかと思っていたら

松「あぁ、前撮りだけね。
当日はゲストとして存分に楽しんで、ってさ。」

前撮りですらすげぇ注文されたから今日のカメラマンは大変だな、って

シャンパン片手に楽しそうに笑ってる

松「いーじゃん、あのブーケ。」

お花に関する資格を取ったからって

人様に、ましてや結婚式みたいな晴れの舞台に花束を作るだなんて

ホントにホントに恐れ多いのに

百合さんが

「どうしてもAさんにお願いしたいの」

って…

松「すげぇ良くできてるよ？」

「指は傷だらけですけど…」

松「頑張ったもんな、A。」

昨日からずっと

何度も作り直したブーケのお陰で

あたしのアパートと指には

その残骸が残されている

それはもちろん、

潤も知っているのだけど

松「なんか、俺まで誇らしい！」

そう言ってくれるから

あの拙いブーケですら、特別に思えてくるから不思議だ

司会者「会場にお越しの独身女性の皆様、このあと新婦によるブーケトスがございますので、どうぞ前の…」

松「ホラ、行っといで？」

「え、いいよ！自分で作ったブーケだもん！」

松「だからいいんじゃん、ほらほら！」

潤に背中を押されて

若い女性たちの中にひっそりと佇む

ﾕﾘ「行きます！えいっ！」

後ろを向いたままの百合さんが

こちらに向かってブーケをトスした…ら、

「え！え!?」

松「あいつ…狙ったな。笑
さすが元ソフトボール部のエース…」

ﾕﾘ「今度はAさんの番ね！お幸せに！」

今朝完成させたばかりのブーケが

再び

あたしの手元へと戻ってきた

カメラマンの方が

「記念に１枚いいですか？」と

写真を撮ってくれると

松「今のアングル微妙じゃない？
俺ならもっと……
あ、Aの花嫁姿、俺が撮ろうかな…笑」

「え！笑新郎が!?」

松「だって俺以上にAのこと綺麗に撮れるヤツいないでしょ？」

「…///」

こうして、二人はずーっと幸せに暮らしましたとさ！

―潤Ver.Fin―