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「やめっ…」
自分の所有物みたいに言う彼に、苛立ちが隠せない
他の女の子にも、そうやって思わせ振りな態度取るんでしょ？
ホントは、他にもあたしみたいな存在が…いるんでしょ…
一度始まった想像は、その域を超えて妄想にまで発展していく
だけどもう、不安な予感は消えてくれなくて、彼の手を、振りほどいていた
大「ぁにぷんすかしてんだよ。笑」
笑ってるけど、目が少し怒ってる
だけど、あたしだって怒ってる……
「こないだのこと…」
大「ん？」
「忘れ、たんですか…？」
大「んあ、覚えてるよ。」
「だったら……こんな風に、触れたりしないでください…」
大「……なんで？」
「なんでって…！」
大「自分の女可愛がって、なにがいけねぇの？」
「だから！あの電話の…！」
大「あぁ。笑」
「あぁって…！
あたしは真剣に悩んで！」
大「んじゃ、会いに行く？」
「へっ？」
大「ひろみに会わしちゃる。」
「え！や！無理！」
大「ぁんでだよ。笑」
「浮気相手にご対面、とか無理ですって！」
櫻「はぁっ？浮気!?」
和「アンタなぁ…！」
大「いーじゃん。
あたしの彼氏に何してんのよ！この泥棒猫！
とか言ってやんなよ。笑」
「無理！絶対無理！
てその前に、あたしのほうが泥棒猫なのかもしれませんし…」
大「笑。
いーから、ほれ、行くよ？」
「や！だってば…！」
その細い体のどこにそんな力があるのか、大野さんはあたしの腕を掴んだままタクシーを捕まえて、
大「○○社まで。」
と、運転手さんに超有名出版社の名前を告げた
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作者名：紗愛(サラ) | 作成日時：2014年2月7日 10時
