彼らが私に恋をした!?３［ケンカのあとは…編］ (ページ13)

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ケンカのあとは…@Ｏページ13

少し重たい扉を開けると、カウンターの中にいた雅紀がニコっと微笑み、

雅「奥の個室にいるよ？」

と、控えめな声で言った

チラ、と個室を覗くと、鼻にシワを寄せて楽しそうに喋っている彼と、右手にはスマホ

和「大野さん、珍しくベラベラ喋ってるよ？」

ダーツをやっていたニノくんが、チラリと視線を流しながら言った

「ホント楽しそうだね。笑」

和「大丈夫なの？アレ。」

「アレ？」

和「女じゃねーの？笑」

一番デリケートなところをぎゅっと鷲掴みにされて、ちょっとだけ、胸が苦しい

「どう…だろうね？苦笑」

下手くそな作り笑いでそう答えると、心配そうにこちらを見つめる翔くんの瞳と出会った

「お疲れさま、翔くん。」

櫻「あ、うん、お疲れさま、Aちゃん。」

「ん？なんか動揺してる？笑」

櫻「してないしてない！全っ然してないから！」

「…笑」

あたしよりも、彼との付き合いの長い二人がそう、思うのなら…

やっぱりあたしの想像は、現実なのかもしれないな…

大「お、来たんだ？」

電話が終わったのか、まだその名残の笑顔のまま戻ってきた彼は、あたしに気づいてまた目尻を下げた

「…はい、」

大「重たくなったな、お前。笑」

その言葉が、頭から離れなくて、

もしかしたら、好きなのはあたしだけなんじゃないかと不安になって

押し潰されそうだ

大「ぁーにそんな顔してんだよ。笑」

すれ違い様にあたしの手を取って、翔くんの正面のソファーに座ると、ご機嫌な様子でタバコに火をつけた

「別に…普通、です。」

これ以上、重い女になりたくなくて、だけど、電話の相手であろう、ひろみという女性のことが気になって、

うまく、言葉が出てこない

そんなあたしを見かねた雅紀が、グラスを拭きながらおどけたように言った

雅「ちょっキャプテン！
オレのA泣かすようなことしないでよ？笑」

その言葉に、伏せていた目を少し上げた彼は、ふぅ、と煙を吐き出してから

大「オレの？」

と、雅紀を見て冷たく言った

雅「いや、あれあれ！言葉のあや！笑」

いつもと違う彼の様子に動揺した雅紀が慌ててそう言うと、彼はまた、ふにゃんとした顔に戻って

大「だよね。コイツおれんだもん。」

と、横に座るあたしの頭を自分の肩に乗せた