+7+ ページ7
.
.
「……それを知って、あなたはどうしたいの?」
「なんでも行動に理由が伴っとるわけないじゃろ。なんとなくじゃ、なんとなく。」
「……」
「……とまあ、俺が聞いたところでお前さんは嘘しか教えんのじゃろうな。」
それなら、こうしよう。
仁王はスマホを取り出して、Aに見せた。
「ちょいとした休戦タイムじゃ。今から10分間だけ、本当のことを言っても負けにはせん。」
「……なら、どれが本当でどれが嘘だかなんて、わからなくならない?」
「そこら辺は個人の解釈に任せるぜよ。どうせ本気にせんのじゃろ、お前さんも。俺も。」
「勝手な人……」
その呟きに返事もせず、仁王は指を動かす。
それで?
スマホを胸ポケットにしまいこみながら、早く話せと言わんばかりに仁王が顔を上げた。
(……)
本当に、この人は。何をしでかすのか、その理由もよくわからない人。
Aは、細めた水色の目からふいと目線をそらし、壁に頭をもたれかからせながら、静かに口を開いたのだった。
36人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
幻想曲(プロフ) - 愛さん» コメントありがとうございます!いえ、私の方こそ完結が遅くなり申し訳ありません……またよろしければ、書かせてください! (2016年5月2日 2時) (レス) id: 1deaa07922 (このIDを非表示/違反報告)
愛(プロフ) - 完結おめでとうございます!幻想曲さんが書くと上手くまとめられていて、終わり方がすごく切なくて…主人公ひょっこり出てきてwとか考えていました。最後まで切なくて可愛い仁王くんをありがとうございました!! (2016年5月1日 13時) (レス) id: 3c11bf9c37 (このIDを非表示/違反報告)
幻想曲(プロフ) - 菫-sumire-さん» うわああありがとうございます!現在忙しくて亀更新ですが応援していただけると嬉しいです!!! (2016年4月13日 1時) (レス) id: 1deaa07922 (このIDを非表示/違反報告)
菫-sumire-(プロフ) - なんかもう、語彙力の関係でうまく言葉にすることは出来ませんがこの時点で全体的に素敵ですね!!(精一杯)更新応援しています。 (2016年4月11日 19時) (レス) id: dbfe85220f (このIDを非表示/違反報告)
鳴菜瀬(プロフ) - 幻想曲さん» 幻想曲ちゃんの作品が更新された時は言葉に出来ないくらい嬉しいwww (2016年3月27日 18時) (レス) id: 75733470f8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:幻想曲 | 作者ホームページ:http://uranai.amanoboru
作成日時:2016年3月26日 23時