#073 end pattern2 ページ10
及川が呼びかけても、まだAは目を覚まさない。
「なんで…!?…なんでだよ…っ。」
こんなにも、愛してるのに……。
”好きだ”という気持ちが、
”愛してる”という愛情に変わって…
Aの重い足枷となってしまったのだ。
αのAと、Ωである及川は”番”。
ごめんね……。
「オレは…Aが幸せなら…それでいいんだ…!」
Aの目が覚めたとき、こんな顔は見せられない。
________番を、解除しよう。
「…オレはもう十分だから。後はAが…。」
……幸せになって。。。
Aを抱き起こして、うなじを噛んだ。”番”という、精神を縛る鎖がほどければ…
薬の副作用にも、勝てるだろう。。。
及川は、その部屋から飛び出したが…
ドスッと誰かにぶつかった。
_________黒尾だった。
「クロちゃん!Aを…幸せにしてあげてね!オレが言うのもなんだけど…泣かしたりしたら、許さないから…!!」
目を真っ赤にして、駆けた。
誰もいない場所へ…
Aとの温もりを、一切感じさせない場所へ…
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作者名:色葉怜 | 作者ホームページ:http://uranai
作成日時:2015年3月17日 23時