【東京喰種×ONE PIECE】If I live in another world... (ページ7)

今日:18 hit、昨日:1 hit、合計:230,085 hit

#07 孤立ページ7

「Aちゃん～！一緒に食べないか？」

そう、誰かが誘っても…

「やることがありますから。」

と、さらりと笑顔でかわすA。

Aの歓迎会をしたときも、”酒を飲み過ぎて気分が悪くなった”とふらりと自室へ戻ってしまった。

「なんか付き合い悪ィな。あの娘。」

「やめとけよい。」

サッチが文句を言うのを止めるが、マルコの本心もそう感じていた。

______ある日の夜。
Aの部屋の扉が、二回ノックされ開いた。

「話があるんだが…いいか？」

「いいけど…。」

船員達の前では、にこやかな笑顔を振りまくAは…何故だかエースの前では冷たかった。

どうやらコッチの方が”素”のようだとエースは薄々気づいていた。

「オレの”家族”のことは嫌いか？」

「…家族？」

船内のAに与えられた部屋は、元々倉庫だったもので、狭くて窮屈だ。

それに大きい声は外に漏れてしまうので、話は小言でしないとすぐにばれる。エースはそのことを知っているのか、声量を落として問いかけた。

「嫌いじゃない…みんな優しいし…。」

「なら、もっと仲良くしろよ。みんな寂しがってる。」

そういうと、Aは困ったように苦笑した。

「…ごめん。人見知りで…。」

「初対面のオレに船に乗せろと、言ってきたのにか？」

嘘は通じなかったか。けれど…

エースには、本当に心から感謝している。

「あれは、ごめん。」

「ごめんじゃねーよ。この。」

照れ隠しで笑ったAの髪をぐしゃぐしゃにするエース。絹のようなその髪は、手触りが良かった。