【東京喰種×ONE PIECE】If I live in another world... (ページ24)

今日:32 hit、昨日:1 hit、合計:230,099 hit

#024 退屈ページ24

この島に到着してから丸2日。

白ひげは、お供の船員数百人とナースを連れて帰ってきた。けれど、1日目に姿を消して以来…Aの姿は無い。

「まだ、帰ってきていないのかよい？」

「あぁ、ずっとだ。」

マルコの問いに、エースは答える。その表情は、不安を隠しきれてはいなかった。

「そう言えば、街でも見かけなかったな。」

イゾウがぽつりと呟けば、皆がぎょっと注目した。

「なら、どこにいるんだろう？」

ハルタが首を傾げた。その答えを知っているものは誰もいない。

_____________________________________

それから数時間が過ぎ、陽も傾き始めた頃だった。

…Aがふらりと帰ってきたのだ。

その姿を見たものは、皆…呼吸を忘れた。

明らかに、二日前と雰囲気が違う。
一度、これは誰だったかと忘れた程。

「A！帰ってきたのか！」

喜んでいるエースも、Aの変化に気づいた。けれど、A自身がその変化や気付いていないようで。

「ごめんね、こんな時間になってしまって。」

「あァ、一体二日間も何してんだい？」

「二日間？」

Aは、マルコに聞き返す。そして、自分が二日もいなかったとの事実に驚愕した。

「………。」

それ以来、黙ってしまったAを庇ってエースは前に出た。

「ほら、Aは疲れてんだよ！な？部屋に帰ってろー！」

エースは皆の前で、明るく振る舞うが
Aの変化に一番ショックを受けていたのは彼自身だ。

______________________________________

夕食の後。
サッチはマルコ相手に話し込んでいた。

「あのさ、あれどうなってんだよ。」

「あれ？」

「Aちゃんだよ！…なんか雰囲気が変わったというかさ。なんて言うのあれ？」

「知らねェよい。男でも出来たのかもな。」

適当に言い放ち、酒を含むマルコの言葉に、サッチは凹んだ。

「嘘だろー…。」

「二日もいなかったんだ。やれることはやれるだろうよい。」

「いやいやいや、オレは認めないね。」

マルコの酒を奪い取り、一気飲みをするサッチ。プハッと息を吐いて、勢いよくグラスをテーブルに置いた。

「Aちゃんは、純情だ！」

顔を赤くして宣言したサッチに、呆れるしかない。マルコはゆっくりと席を立った。

「なんだ、もう飲まないのか？」

「誰かさんの邪魔が入ったんでなァ。戻るよい。」

ひらりと手を振り、マルコは食堂を出た。

残されたサッチは、つれねェ奴と文句を吐いた。