検索窓
今日:5 hit、昨日:2 hit、合計:124,626 hit

#06.α×α ページ7

「A。前の論文の内容、良く出来てたぞ。」




「ありがとうございます…。」






この人は、医学部の教授であり…


_______α性の男である。





「…何か悩んでいるのかね?」



「まぁ…番のことです。」




教授の奥さんは、Ω性で番である。

社会的な繋がりと、本能的な繋がりがある二人だ。

そして二人の子供がいる。

一人はαで、もう一人はΩだそうだ。
昔、私にだけ…こそっと教えてもらった。


だから…教授はオメガバースに対して
広い考えを持っている。



「A。オメガバースに対してあまりよく思っていない方だったね?」


「はい。α性が優遇されることに疑問を感じています。」


「あぁ…そうだったね。α性が優遇されるのなら、”α性を産めることの出来るΩ性も同様に扱うべき”と考えているんだね、君は。」



何もかもを、見通しているかのような教授の目。


「…そうです。Ω性だからといって差別すべきでないと…。」


だから、この神無大学へ進学を決めたのだ。

医学部なら…何処にでもある。

しかし、この考えはあまり公にしてはいけない…と教授に言われたことがある。

理由に関しても、理不尽で納得出来ないものだった…


けど、教授の考えと私の考えは似ていた。




「話を戻そうか…あ、番の話だったね?」


「はい。」


「番は本能的なモノだからね。人が操作しようとして、出来るものじゃないよ。」


ま、私が言っても説得力は0だけど…と教授は目を細めて笑った。


「もし、恋人がいるのに…番となる相手が現れるとどうなるんですか?」


「難しいね…けれど、やはり本能が勝つんだよ。」



これがαとΩの番の関係の強さ…




でも…





本能に勝てたなら…?





______答えは誰も知らない。

#07.α×α 2→←#05.β×Ω



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (161 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
265人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

色葉怜(プロフ) - ラズベリーさん» ありがとうございます! (2014年12月23日 8時) (レス) id: 102c46b730 (このIDを非表示/違反報告)
ラズベリー - 続き気になります!頑張ってください。応援してます。 (2014年12月22日 20時) (レス) id: 8ca5c1fefd (このIDを非表示/違反報告)
色葉怜(プロフ) - 水月さん» ありがとうございます! (2014年12月21日 21時) (レス) id: 102c46b730 (このIDを非表示/違反報告)
水月(プロフ) - 面白いです!更新がんばってください! (2014年12月21日 20時) (レス) id: df3164a886 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:色葉怜 | 作者ホームページ:http://uranai  
作成日時:2014年12月7日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。