#042.α×Ω×α 2 ページ12
「田中さん!…と大王様!?」
「何で及川さんが!?」
「あ!久しぶりー!飛雄ちゃんとチビちゃん。」
騒ぐ及川と、げっそりしている田中。
「田中さん、何でそんなに元気がないんですか?」
影山が問いかける。
「まぁ…見てたら分かる。」
と、田中はげっそり話した。
その田中の視線の先は…及川とAの姿。
「及川くん、友達が来たからって騒がないで。」
「友達じゃありませーん、後輩でーす!」
「後輩でもダメ。分かったら、寝てて。」
白衣のAと、病人の及川…
二人の会話はまるで…
「「カップル!?」」
影山と日向が同時に叫んだ。
「はぁ…、相変わらずだな、変人コンビ。」
黒尾が呟いた。
「変人コンビ?へぇ…」
Aは面白そうに二人を見た。
「あ〜!Aはオレの何だから、触らないでよね!」
「触ってねーよ。」
黒尾のツッコミ。
「及川さん…怪我でもしてるんですか?」
影山が心配そうに聞く。
それに及川は飄々と答えた。
「元カノにね、殺されかけた♪」
「「「ぷっ!!!」」」
田中、影山、日向が同時に吹き出した。
「なんか、予想できたかも…オレ。」
「オレもです、田中さん。」
「それ、全米が予想できます。」
「なんか君達ひどくないっ!?」
笑顔が戻った及川を見て、満足したのかAはこっそり部屋を後にした。
そのとき、”サボらないよう”黒尾も連れて。
その後の…78号室。
「及川さんに似合わないくらいのいい人ですね。」
「どうやって出会ったんですか!?」
影山が褒めたのに対して、田中は食いついた。
「まぁ…色々あったんだよね。Aちゃんに…たくさん迷惑かけたよ。」
及川の左腕には点滴が通っていて、しかも難しそうな機械が横に設置されている。
”元カノに殺されかけた♪”
と、笑顔で言ってたものの…
不安でいっぱいだっただろうな…と影山は感じた。
「それよりさ、天星とまた戦うんでしょ?再来週だっけ?」
「はい!オレは最初から試合にでますからね!影山と!」
「そうなんだ〜、絶対オレは負けないからね!岩ちゃんもいるし!」
オレはまだ出れないんだけど〜と、
隅で拗ねていた田中だった。
games still in progress 2→←#041.α×Ω×α
241人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:色葉怜 | 作者ホームページ:http://uranai
作成日時:2014年12月31日 22時