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仕立て屋の春子さん ページ12






『春子さんこの着物こっちの棚でいい?』


春「えぇ、ありがとう」




春子さんと生活するようになってもう5日がたった。ここは仕立て屋らしく春子さんは1人で切り盛りしているらしい。




熱が下がった時に自分には帰る場所がないといった時春子さんは涙を流しながらここにいていいといわれたのだ。




…どうして涙を流したのかわからないけれど。




それと袴を作ってくれた。大正時代にジャージなんてもんが存在しないし何より人目につく。




外には着物や洋服とかハイカラと言う言葉が脳内を駆け抜けていってこれが大正時代なのだと改めて実感するが慣れない事も多かった。




「こんにちわ あらAちゃん」


『どうも今日はどのような御用件で』




戸を開けて入ってきたのは少しふくよかな女性だ。名を和泉さんといって最近ちょくちょく店に来るようになった。




春「あらあら和泉さんいらっしゃい お着物出来てますよ」


「流石春子さんね」




着物を抱えて出ていった和泉さんの背を見送りながら止めていた作業に取りかかる。




春「少し休憩にしましょうか」


『…あっ大福』




この時代に雪見だいふくはないけれど春子さんが買ってきてくれる大福はもう好物になっていた。

拾い鎹烏→←まるで何処かにいってしまったような感覚



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作者名:御前葵 | 作成日時:2019年12月14日 18時

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