【文豪ストレイドッグス】人形劇と海の星

第47幕 ページ49

「……ふう」

田島は異能を使い、壁を作ってAを守った。

なんとか、成功したらしい。

でも、そのAを見ると、正直ゾッとした。

狂気じみたその笑顔。

迷うことなく引く引き金。

ポートマフィアのNo.3。

殺人鬼のNo.3。

目の前のAは、自分が知っているAなんかじゃなかった。

……守って、良かったんだろうか？

ふと、そんな考えがよぎる。

信じきれていない証拠だ。

身体の震えが止まらない。

No.3が、Aが怖い！

「香奈、香奈」

横から松井が抱きしめてくれる。

「大丈夫、Aはもう大丈夫だよ。人を殺したりしない佐倉Aに戻るよ」

思わず、抱きしめ返す。

「……うんッ……！」

ーーーーーーーーーーその後のことは、



急な頭痛で、


よく、覚えていない。

ただ、Aも、私も、佳子も倒れ込んだのを覚えている。

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