検索窓
今日:3 hit、昨日:2 hit、合計:11,655 hit

第46幕 ページ48

「………!?」

肩の痛み。

畳が血に染まっていく。

でも、死んではいない。

目の前に壁がそびえ立っていたからだ。

「………」

沈黙。

訳がわからない。

Aは首を傾げた。

壁越しの畳の上で唐澤がゆっくりと死んでいこうとしていた。

人を殺すのは慣れっこだ。

怖くはないし、後ろめたくもない。

不意に、唐澤の手から銃が落ちる。

「……くっそ」

痙攣しながら、悪態を吐く唐澤。

Aは壁を回って、唐澤の前にしゃがんだ。

「唐澤さん」

笑いかけると、「今楽にしますね」と発泡する。

「……私の相棒でいてくださりありがとうございました」

畳が2人の血に染まる。

「………」

死んだ唐澤に背を向け、Aが立ち去ろうとすると、窓からたくさんの人が入ってきた。

灰色のコートの長身な男、金髪を束ねた眼鏡の男……。

ノコギリを背負った女、お揃いのワンピースを着た女が2人……。

男装女子、厨二病ファッションの女、etc…

「Aちゃん、お疲れ様」

その人たちの顔を見た瞬間、何かを思い出した。

急な割れるような痛みに膝をつく。

「わぁぁぁぁああああああああ」

途切れ途切れの記憶が駆け抜ける。

そんなAを探偵社は優しく包み込んでいた。

第47幕→←第45幕



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (17 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
17人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ちょこいちじく(プロフ) - 梨花さん» 点数がオワッタよ(;ω;)ありがとう!調子に乗って頑張るよ! (2017年7月7日 20時) (レス) id: ed2e3bf3e5 (このIDを非表示/違反報告)
梨花(プロフ) - ちょこいちじくさん» 久しぶり!それは…点数も終わったってことかな?笑きっと大丈夫だよ!更新楽しみだよ! (2017年7月7日 20時) (レス) id: b31483eb34 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこいちじく(プロフ) - 梨花さん» 久しぶり!オワッタよ!色んな意味で!沢山更新出来ると思うよ! (2017年7月7日 19時) (レス) id: ed2e3bf3e5 (このIDを非表示/違反報告)
梨花(プロフ) - ちょこいちじくさん» 久しぶり!テスト終わった? (2017年7月7日 19時) (レス) id: b31483eb34 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこいちじく(プロフ) - 梨花さん» 更新はするから安心して! (2017年7月1日 6時) (レス) id: ed2e3bf3e5 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ちょこいちじく | 作成日時:2017年6月18日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。