【文豪ストレイドッグス】人形劇と海の星

第45幕 ページ47

鈍い音がした。

「ッ！？ガァ、クッ……あああああああああ」

喉を抑えて咳き込む。

そのまま、倒れ込んだ。

苦しくてたまらなそうにしているーー唐澤。

「No.3……あんた、な、何を入れッゴホッ」

「トリカブトの粉末、致死量ってとこですかね」

Aは銃を下ろしたまま、しゃがんだ。

「私を殺せば、パスワードは手に入らない、ぞ……ッ」

「いいんですよ、今の私には」

「どういうこと、だよ」

Aは狂気じみた顔で唐澤の髪の毛を掴み、上を向かせる。

「覚えてませんから、ね？」

「……！」

「当たり前でしょう、貴方がいじったんだし」

「くっそーーーッ！……ッ、なら、お、前も道連れだ！」

渇いた銃声音。

畳が血に塗れる。





…………。

「太宰」

「わかってる」

銃声音が響くまで、全てを見守っていた探偵社一行が、再び動き始める。

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