仲良くなる方法 #14 ページ15
「…じゃぁ、23:00には帰るんで…」
「はぁーい。気をつけてね〜？」
ニヤニヤとした笑みでこちらを見ながら椿さんはヒラヒラと着物の長い裾の方で手を振る。
俺はそれを無視してそそくさと歩き始め、Aの家へ向かう。
取り敢えず、Aの家には顔を出すことになった。
面倒臭いがAは体調が悪く、下校中に一緒になった俺が送って行ったという設定で連れて行くこととなった。
そしてAには予め言っておいた。
─── 記憶操作のことを。
当たり前だ。
自分の子供が唐突に吸血鬼なんてバレでもしたら何をされるか。
念のため途中で買ったカラコンをつけて両親を誤魔化そうとはするものの、万が一が起きたら大変だ。
だから俺がついて行くこととなった。
「綿貫くん…ありがと…ついてきてくれて…」
「別に…」
心配してたら…親に悪いだろ…。
そう付け加えてから目線を逸らす。
そう…コイツは「殺された」とかじゃない。
自ら死を選んだ「バカ」だ。
心配してくれる親がいるのなら、親に失礼だ。
…チッ
「先歩いて。俺場所知らない」
そう言い放ってから首に下げているヘッドフォンを手にとって耳につける。
そして音楽を流して前を歩き始めたAの後を歩く。
─── 親に心配してもらえんのに
自ら死を選ぶとか、ほんっとクズ…。
理解できねぇ。
バカらしい、アホじゃねぇの？
Aの後ろ姿を見て悪態を吐く。
自分でもわかっている。
意味もない八つ当たりだ。
それでも、保険金目当てで殺された俺にとっては羨ましい家庭だ。
そんな家庭があるのに、この世を去るなんて…
「……笑えねぇ…」
ボソっと呟いて空を見上げた。
見上げた空は曇りだった。
【本日は曇りではなかったらとても綺麗な満月が ────】
朝やってたニュースの天気予報の一部を思い出す。
今日は満月だったか。
もう一度空を見上げる。
相変わらず空は暗くて曇っている。
でも何処となく覗いている月明かりに、俺とAは照らされる。
Aを俺はふと見た。
ロングのストレートの髪。
それはウェーブが少しかかっていて綺麗といえば綺麗。
俺は少しだけ息を吐いてから呟いた。
─── 「月が綺麗ですね」
「…え？」
「……さて、今のは本心でしょーか？」
悪戯っぽくニヤリと笑う。
Aは何を思ったのか、赤くなったり少し寂しそうな顔をしたり。
顔変化か。
「からかわないでくださいっ！」
Aの答えはそれだった。
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桜餅@桜哉をめちゃくそ愛してる - あぁぁぁぁぁぁ…桜哉可愛いいいいい！！！！流石ツンデレちゃんンンンんん (2020年3月4日 20時) (
レス) id: 0af24d18db (このIDを非表示/違反報告)
塩キャラメル - 桜哉くっそかわかぁぁぁぁぁ！！！ 面白いです！ 更新頑張って下さい！ (2018年7月14日 21時) (レス) id: d451026c32 (このIDを非表示/違反報告)
チェシャ猫系女子(プロフ) - やっべ桜哉撫でまわし隊（（面白いです頑張って下さい (2017年2月13日 21時) (レス) id: 9ff541469f (このIDを非表示/違反報告)
中島比奈@くにみん(プロフ) - 桜哉可愛いですね〜展開が楽しみです！無理をしない程度に頑張ってください！！ (2016年9月27日 17時) (レス) id: 4ebc823847 (このIDを非表示/違反報告)
月宮 空松(プロフ) - ★喰牙★さん» 返信遅くなってすみません！チェックしてくださりありがとうございます、嬉しい限りです！亀更新ですが更新頑張ります！ (2016年9月24日 0時) (レス) id: 968c8c0988 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月宮 空松 | 作成日時：2016年9月17日 19時
