【SERVAMP】夢主「ただのとある回転寿司屋でバイトをしていただけなのに和服美人が目の前に現れてから吸血鬼の世界に巻き込まれた」【アリス編】

86話:ヨハネス博士 ページ40

「…へぇ…この聖水(ミーミル)って白衣さんの名前なんですか〜」


白衣さんに言われて一緒に在庫の整理をしていると、聖水の【ミーミル】っていうのに目が止まった。
その聖水とは、吸血鬼専門のもので、人間には害はないがどうやら吸血鬼にかけると効果があり、動きを止めることができるらしい。


そして開発者がこの白衣さんで、ミーミルは名前の一部らしい。


「そう。ヨハネス・ミーミル・ファウストゥス。まぁ、博士(ドクトル)とでもヨハネスとでも。ヨハン、ハンス、ファウスト…好きに呼ンで」



……確かに長くて覚えにくそうだ……。


「じゃあその都度で」とだけ返して、紙に在庫のことについて書き込んでいく。
…これ、売れるのかな。



「そういえば…御国さん追いかけなくて本当に良かったんですか？」


「あぁ、うン。平気」


ヨハネスさんが面倒を見ると言った後、
御国さんはしばらく怒ってヨハネスさんと講義をしていたが、ヨハネスさんは何を言ったのかその口論に勝ち、
私を置いてくれることとなった。

そして御国さんは虫の居所が悪いまま外に出て行ったのだ。


「どうせいつもの下位(サブ)を狩ってるだけだろうから〜」


下位(サブ)を…狩る？


「あの、それって……」


「ただいま〜…」


「どういうことですか」と聞く前に、御国さんの声が響き渡った。
どうやら、数時間の外出の時を経てお帰りのようだ。


「お帰りなさい」と私が出向くと、御国さんは苦笑気味に私に言ってきた。



「今日、真昼くんから弟子入りされたんたけど」


「……え？」



んん？
はいっ?!
真昼何してんの?!



「いやー…下位吸血鬼(サブクラス)を罰(こわ)してたらさ、「武器(リード)の使い方を教えてください！」だってさ。
俺に頼むってところで本当なんか、純粋っていうか可愛らしい子どもっていうか」


ニヤニヤとしながらことを語る御国さんに苦笑しか浮かばない。

確かに、御国さんに頼むのは良いと思う。
何でも知っているし。
そしてそれと同時に嫌な人を選んだと思う。


御国さんって、
なんか吸血鬼に関することだとすごく…


冷徹で冷めてて、
怖いから ─────…。




「……私も弟子にし」

「却下♡」

「えー……」



…即座に断られた。

87話:C3→←85話:白衣さんと御国さんは仲はよろしいようで。

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