【SERVAMP】夢主「ただのとある回転寿司屋でバイトをしていただけなのに和服美人が目の前に現れてから吸血鬼の世界に巻き込まれた」【アリス編】

70話:変人骨董屋は苦手です ページ24

──── 「貴方は何者ですか」

「ただの世界旅行が趣味のしがない骨董品屋です」

「…名前を教えてください」


骨董品屋ってのは何度も聞いたわ。
私が知りたいのは名前であって、職業とかじゃないんだって！


「……それは無理だなあ」

「…？何でですか」


名前名乗れないんじゃ、そんなの…


「簡単だよ。
俺が君を認めていない。
君も、俺に苦手意識がある。
そして、絶対的に言えることは「親しくない」。自ら名乗る必要はない」


私にだってこの人に関してわかったことはいくつかあるっ！
凄い嫌な性格。
ウザい
変人。
そして冷徹で
淡々としていて
いざという時、
──── 怖い



「……その、ジェジェってなんですか？」

「ん…。あぁ。こいつの名前」


そんなことを言って、私の前に黒い蛇を出した。


「…名前？でも、ダウトダウトって…」

「アレは【通り名】だね。
愛情深く動物に名前を与えるのと一緒だよ。
SERVAMPに名前とモノを与えると契約できる」


通り名？
何それかっけぇ！


「…じゃぁ、貴方の口からよく飛び出る単語の、【覚悟(・・)】とは？」


「あぁ、それね」


骨董屋はそう呟いてから一口飲み物を口に通してから答えた。



──── 「覚悟がなきゃ死ぬよ」


その場に異様な空気が流れた気がする。


覚悟がなきゃ、死ぬ？



「君は何のためにこの世界へ来たの？
俺にも教えてよ。
──── 君が記憶を消さない理由」



あぁ、骨董屋にはまだ分かることがあったな。

私にとってのこの骨董屋は。



─── 苦手だ。

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