61話:訪れなかった幸せの話 ページ15
──── 「なあ、真昼！
もっと本気で俺を殺しに来いよ！
じゃないと、逃げなかったAの責任で、俺はお前の友達をまた殺すかもよ…?!」
最悪で最低な事をしてるってのは分かってる。
でも、こうでもしないと俺は死ねない
真昼が怠惰に、「桜哉を殺せ」と命令しない限りは。
頼むから俺を殺してくれ。
嘘に溺れてる俺を、嘘吐きの俺を。
早く殺してくれよ ──────。
Aの首元に当ててるナイフを持つ手と身体が、震えて震えて仕方がない。
真昼、早く
狂いそうだよ
殺してよ、俺が過ちを犯す前にさぁ…。
《──── うそつき》
《自分がされて悲しかったことを彼にもするの？》
「…?!」
姉……、ちゃん…?!
Aを必然的に離してしまい、後ろを振り向く。
しかし、そこには誰もいなくて。
ふと、真昼が俺にリストバンドを投げつけてきた。
俺は慌ててそれを受け止める。
俺のあげた、リストバンド。
「桜哉…!!」
目前には、
「…そう、それでいいんだよ。真昼…
嘘吐きは殺さないと」
あぁ、雨が降っている…
椿さんが来る予定でもなかったのに見に来たのだろうか。
俺の死を？
真昼が鍵になりうるかどうかを？
それとも…？
真昼が武器を振り上げて、俺を攻撃した。
避けるでもなく俺は素直にあたる。
痛い。
傷が治らない。
これがSERVAMPからプレゼントされた武器のチカラ。
─── A、真昼。
俺には実は
秘密の計画があってさ。
それは、これ以上を歳をとらない俺が
真昼たちと楽しく精一杯高校三年間を過ごした後
いかに
訪れなかった幸せな……未来の、
話……なんだけどさ ─────。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 373人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
枯凪 - とっても面白いです！更新楽しみにしてますね！ (2016年10月13日 13時) (
レス) id: bf8993edc1 (このIDを非表示/違反報告)
月宮 空松(プロフ) - 詠斗さん» ありがとうございます！応援も嬉しいです！更新頑張りますっ！ (2016年10月4日 21時) (レス) id: 968c8c0988 (このIDを非表示/違反報告)
月宮 空松(プロフ) - 優さん» 更新頑張りますっ!! (2016年10月4日 21時) (レス) id: 968c8c0988 (このIDを非表示/違反報告)
月宮 空松(プロフ) - 猫耳さん» ありがとうございます！更新は本当に浮かび次第ほいほいほいっと書いてぽちっ☆になってるので更新量が激しいですが頑張ります！ (2016年10月4日 21時) (レス) id: 968c8c0988 (このIDを非表示/違反報告)
月宮 空松(プロフ) - ロウレスちゃんでーーす！！さん» ありがとうございます！相変わらずの大量更新か亀更新ですが頑張ります！ (2016年10月4日 21時) (レス) id: 968c8c0988 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：月宮 空松 | 作成日時：2016年10月1日 13時
