21話:和服美人=椿=落ちる華 ページ22
──── 「昨日…？ベルキア。昨日この子にあったの？」
和服美人がベルキアと呼ばれるその人形に話しかけた。
その人形は「うん」と素直に頷いた。
「怠惰の
「ふ〜ン」
昨日の手品師
イコール
人形
イコール
吸血鬼
イコール
この状況
─── とてつもなく理解できない。
「ところでつばきゅん〜。最近出かけてると思ったらここに来てたのォ？」
長い裾を垂らしながら、片手を上げてそう言った手品師。
「つばきゅん」と呼ばれたその人は「そうだヨ」と答えてからお稲荷さんを手に取った。
「つばきゅん」。
手品師の知り合い、昨日のクイズ……。
まさか……
──── 「【椿】…？」
ポトリ。
そんな音が聞こえて寿司を握る手を止めてふとカウンターを見る。
そこには目を見開いた和服美人がお稲荷さんをカウンターの机の上に落として固まっていた。
あ。おい、お稲荷さん勿体ねえ。
「………キミ、僕のことを知っているの？」
裾で口元を隠して訝しげそうにこちらを見た。
私は首を軽く横に振り、「昨日のそこの手品師が名前を出していたから」、と。
素直に答えた。
あ………来るぞ。
──── 「あはッ」
「あははははははっはははっあはははっははははははっははっあはははっ!!!!
はぁ………
──── 面白くない」
周りのお客さんは引いた状態で寿司を黙々と食べている。
よく思えば、確かに周りから見たら異様な光景だもんな。
異様すぎるわ。
「そうか…それじゃぁキミも僕のことは何も知らないんだ」
少し寂しそうに俯いてから、落ちたお稲荷さんを拾った……、椿、さん？
いや、恐らく「僕のことを知っているの」と返してきたから名前は【椿】で間違いないのだろう。
「【モノ】は手から落とせば落ちる。」
もう一度拾ったお稲荷さんを彼はポトリとカウンターの机に落とした。
おい、遊ぶんじゃねえ食いもんだ
「でもね。自然界では何もしなくてもポトリと落ちるものはあるんだ」
「そう、例えば」
──── 「「椿の華」とかね」
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令和おばさん - って言ってましたね、失礼しました (2019年7月5日 8時) (
レス) id: e35bf259f9 (このIDを非表示/違反報告)
令和おばさん - 突然失礼します！八方美人とは、誰にでも良い顔をするような人のことを言うのであまり良い意味ではありませんよ.....！ (2019年7月2日 19時) (レス) id: e35bf259f9 (このIDを非表示/違反報告)
月宮 空松(プロフ) - きな粉もちさん» いえいえ。33話ですね、畏まりました。一人からでも意見がもらえるのは嬉しいことです。寧ろありがとうございます。こちらとしてもそういった声を頂いて見やすく改善していきたいので自分を責めないでください。貴重なご意見本当にありがとうございます (2017年1月26日 17時) (レス) id: 968c8c0988 (このIDを非表示/違反報告)
きな粉もち - 33、あたりでしょうか。ですが本当に一人の意見なので聞き入れてもらわなくて大丈夫ですよ？何も考えずにコメントしたことを深く反省しております。申し訳ございません。 (2017年1月26日 13時) (レス) id: 6d39800d09 (このIDを非表示/違反報告)
月宮 空松(プロフ) - きな粉もちさん» 連続ですみません。因みに、何話あたりの挿絵から見にくくなっているでしょうか…？ (2017年1月25日 22時) (レス) id: 968c8c0988 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月宮 空松 | 作成日時：2016年9月25日 19時
