親子揃って降谷零を好きな件について。

Episode 34 ページ35

「うっ…ん…ッ」


頭痛い…。
視界がぼやぼやする…

何があったんだっけ……？


たしか、蓮と一緒に米花公園で遊んでて…それで…バケツが…。

『そうだ！！！！バケツ！！！
蓮は！？蓮！！！！どこ！！！？』


ガバッと反射的に起き上がるとグラッと視界が揺れ頭痛がする

『い…ッ！』


頭に手を当て痛みに顔を歪ませていると、病室であろうドアがスッと開いたのが視界に入った


すると、『ママ！！！』と蓮の声が聞こえた
私はバッ！と顔を上げるとそこには目に涙を溜めた私の息子の姿があった


ベットの前まで走ってきてきちんと靴を脱いで『ママ、ママッ！』とベットによじ登って私にギュッと抱きつく


『ママ、だーじょーぶ？
いたいのない？？』

『うん、もう全然大丈夫だよ、ありがとう
蓮は？どこも怪我ない？いたいいたいとこない？』

そう、声をかけると『うん！』と元気な返事が返ってくる


「大丈夫ですか？」

私の大好きな声が聞こえ、パッ！と上を向くとそこには心配そうな零くんの姿があった

『え！えっと、安室さん！？
どうしてここに！？』

安「あなたにバケツが当たってしまった時、実は僕米花公園の前に車でちょうど信号待ちで停まっていたんですよ。
それで、倒れてしまったあなたを病院に運んだんです。蓮くんも不安で泣いてしまっていたので僕の方が安心してそばにいられるかなと思いまして。」


そう説明してくれた安室さんの手には子供用のお菓子とジュースを持っていた


『ごっ！ごめんなさい！
ご迷惑おかけしてしまって！！
そんなものまで買っていただいてしまって！
蓮、ちゃんとありがとう言った？？』


『うん！いった！
かざみにーにともあそんだよ！』

『かざみ…？風見さん！？
え！？うそ！すみません！！風見さん！！
え！？でっ！でもいいな！蓮だけ！
ママも風見さんと会いたかった！！』


膝の上に蓮を乗せ『いいないいな！』と蓮に向けて駄々を捏ねる26歳

そんなことを言われた蓮はふふんっ！と得意げな顔をしてふんぞり返っていた


『じゃあ、かざみにーに連れてきてあげる！』

そのスピードが速かった
ぴょん！とジャンプし速攻靴を履いてダーーー！と病室を出る

安室さんが「まっ！！」とか言ってた気がするけどすぐに難しい顔をしていた


安「そんなに風見に会いたいんですか？」


『え？えー？そうですね。』




　

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