親子揃って降谷零を好きな件について。

Episode 11 ページ12

.

.
「ここでは話せない内容ですか？」

ボックス席の私の向かい側に腰を下ろした安室さん
座る姿すらも絵になるって何事？

『パパ！おひざすわりたい！』

「ん？あ、あぁ。
いいよ、おいで。」

『あーがと！』

『そう…ですね。
あまり、人に聞かれるのは…。

あ、あの出会ったばかりでこんなこと言うのはおかしいんですがよろしければ私の家でお話ししますか？』

こんなことを言えば少し、困ったような表情をする目の前の安室さん


「いや、でもそれはご迷惑じゃ…。」

『いえ、逆にこちらがご迷惑かけてますし。
いや、でもこんな変な女の家は安室さんが嫌ですよね！すみません！』


私はバッ！と頭を下げる
しかし、勢いよく下げた為かそのままテーブルに額をガンッ！と打ち付けてしまった


「だっ！大丈夫ですか？！」
『すっ…すみません…ッ』


もう、ほんとに恥ずかしすぎる〜ッ！！！
私どんだけテンパってるのよ〜ッ！


少し涙目になりながら、打ち付けた額をさすさすと撫でる

少し心配そうに安室さんはこちらを見ている
話の続きをと口を開けようとしたが、蓮が『パパ、パパ！』と安室さんを呼ぶ


すると蓮が地雷を口にする


『パーパ！きょうもごくろーさです！』
蓮は安室さんの膝に横向きに座り、ドヤ顔でとってもカッコいい敬礼をして見せる


すると、安室さんがこれでもかってぐらい目を見開く

(わ〜い、蓮くんとっても素敵な敬礼〜ッ(泣))

バッ！とこっちを見てくる安室さんだが、私は思いっきり目を逸らした

すると、聞こえてきたのは2度目の大きなため息


「これは、迷ってる場合はなさそうだ。
すぐに君の家に向かうとしよう。」


蓮の言葉を聞いた後は早かった
持ってきて食べられなかったサンドイッチをパックに詰め持ち帰りにし、安室さんは蓮をそのまま抱っこし、「お疲れ様です。」と一言告げ喫茶ポアロを出る


「車を持ってくるので、ここで待っていてください。」

車！？
車ってあのマツダRX-7！！！？

ゼロの執行人で大活躍の線路の上をレースしたあの！！！！？？？

(きゃーーーー！！
本物が見れる！！！
そして、零くんの運転姿が見られる！！
やばい！！生きられるかな！？

死なないかな！！？)


安室さんは抱っこしていた蓮を私に託し、少し小走りで車を取りに行った


わざわざ小走りで取りに行く姿も優しすぎて好きぃ！！！！(泣)

『蓮くーん！！パパのカッコいい車に乗れるよ〜ッ！！』

Episode 12→←Episode 10

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す