第九十六話 ページ7
与「_________……なンだい、A。怪我したなら妾に云えば治したのに。」
探偵社にて。私はロッキングチェアに座り、ゆらゆらと揺れながら「与謝野さんの手を煩わせる訳にはいきません」と云った。
宮「…ところで、あの人は何処に行ったんです？先程から姿がみえませんが…」
宮沢さんのいうあの人、とは中島さんの事だろう。私は顎に手をあて、天井を見上げる。
「確か尾崎さんとやらに会いにいっていたような…しかしもう、出ていかれましたね。」
宮「そうなんですか？きっと忙しいんですね。」
ふと、眠気に襲われ、欠伸をひとつする。
すると、仙人掌に水をやる宮沢さんにくすりと笑われた。
宮「眠たそうですね。珈琲でもお持ちしましょうか？」
「嗚呼、いえ…今は…寝た…」
途切れた言葉。不思議に思い、見ればAはすやすやと眠ってしまっていた。
ロッキングチェアが傾いて、キィ…と静かに軋んだ。
与「おや、寝ちまったのかい？」
宮「最近、ちゃんと寝られてないそうですよ。僕、毛布持ってきますね。」
ぱたぱたと駆けていく彼をよそに、乱歩は眠っている彼女の頬に触れた。
江「(うっすら隈ができてる…)」
完全に寝不足だな、こりゃ。と思いながら自分の席についた。
＊＊＊
_________……今、自分が夢の中にいることは直ぐ判った。
周りを見れば、先程ロッキングチェアに座って見ていた景色と同じで探偵社内だった。
私は椅子から動けず、少しだけ前を向く。
…そこには、昴さんが机の上に座っていた。
「……」
色「……"人は自分を救済するために生きている"」
彼の言葉に僅かに顔をあげる。
昴さんは机の縁をなぞり、睫毛を伏せる。そして私に向かって悲しげに笑った。
色「……早くしないと、彼女が望む光の世界とやらが壊されてしまいますよ。」
「(…彼女…？)」
光の世界…？一体何の事だろうか。それに彼女とは？望む世界？
「…！」
_________自分がヒュッと息を飲み込むのが判った。
勢いよく顔をあげる。意識が一気に覚醒する。
「……場所は。」
色「…彼等は今_________」
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グロリアス(プロフ) - シノンさん» コメントありがとうございます！そう言ってくれて嬉しいです！ (2018年6月6日 19時) (
レス) id: d08f55f347 (このIDを非表示/違反報告)
シノン - イラストとても上手いです！ (2018年6月1日 16時) (レス) id: 54e5a78be6 (このIDを非表示/違反報告)
グロリアス(プロフ) - シノンさん» コメントありがとうございます！更新遅いかもしれませんが、頑張ります…！(・ω・´) (2018年5月3日 14時) (レス) id: d08f55f347 (このIDを非表示/違反報告)
シノン - 面白いです。更新頑張ってください！ (2018年5月2日 17時) (レス) id: 54e5a78be6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：グロリアス
| 作成日時：2018年4月28日 11時
