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第百三十四話 ページ47

国木田さんは勢いよくエンターキーを押す。




私が取った爆弾は一定のリズムを刻んでいたが、一気に電子音が加速する。









文「A…!?あんた、何して…」




「"動かない"でください。約束したでしょう。」









彼女の動きがピタリと止まる。私は文さんから離れ、国木田さんに近づいた。









「貴方の理想、本当に重いですねぇ。」







国「_________……悪いな、A。」









か細く呟かれた彼の言葉。


それと同時に国木田さんは私の事を抱きしめた。









そして電子音が加速した爆弾は、遂に強い光を発光させ、爆発した_________









***


桂「_________……は…はは。女性と心中か……


それが貴方の旅の結末か。」









文は顔を青ざめさせ膝から崩れ落ちる。煙があたりを包み、どんどん薄れていく。









そして、その煙の中から二つの影が見えた。









桂「…!?」









_________その煙から現れたのは、国木田とAだった。









桂「無傷!?莫迦な…!」






国「もう少し調べるべきだったな。




探偵社では重傷は無傷と同じだ。」









私達の後ろからコツとハイヒールの音がひとつ。その正体は与謝野さんだ。









与「聞き慣れた音響弾の音がしたから駆けつけてみれば…」




国「与謝野女医がこの時間購い物で駅に居ることは手帳に記入していましたから。」









すると文さんが泣きながら私の腰元に抱きついてきた。









「っと…」




文「Aの莫迦!スカポンタン!ウチ、怖かったんやからな!体いきなり動かなくなるし…」




「嗚呼…すみません。あの距離なら爆発自体には巻き込まれないと思ったので…咄嗟に異能を…」









それでも尚、泣き続ける文さんの頭をよしよしと撫でる。









「でも流石に冷や冷やしましたね。」




国「云っただろう。『俺の眼前で誰も死なせない』とな。」









その台詞を聞いて、桂さんは眉を八の字にさせ、悲しげに笑った。


警察に連れていかれる彼を見つめ、不意に思い出した。









「(……確か"桂正作"、と云いましたね。)」









彼は、国木田さんの理想の中で生きた人物だったんですね。




そう思い、彼の理想と書かれた手帳を拾い上げた。

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グロリアス(プロフ) - シノンさん» コメントありがとうございます!そう言ってくれて嬉しいです! (2018年6月6日 19時) (レス) id: d08f55f347 (このIDを非表示/違反報告)
シノン - イラストとても上手いです! (2018年6月1日 16時) (レス) id: 54e5a78be6 (このIDを非表示/違反報告)
グロリアス(プロフ) - シノンさん» コメントありがとうございます!更新遅いかもしれませんが、頑張ります…!(・ω・´) (2018年5月3日 14時) (レス) id: d08f55f347 (このIDを非表示/違反報告)
シノン - 面白いです。更新頑張ってください! (2018年5月2日 17時) (レス) id: 54e5a78be6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:グロリアス | 作成日時:2018年4月28日 11時

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