検索窓
今日:4 hit、昨日:6 hit、合計:119,248 hit

第百十九話 ページ31

「_________……さて、これでいいでしょうか。」









鏡の前に立ち、ネクタイをしめる。これから訪れる場所に対して、不安とある期待を抱いていた。


それは今日の朝の探偵社でのこと。









***


「_________……はて…こんな封筒、ありましたっけ?」









薄い封筒を開け、中身を確認する。それは捜査資料のようなものだった。男女六人の個人情報がリストアップされている。









「国木田さん。これは新しい依頼ですか?」




国「ん?こんな封筒、受け取った覚えは…」









封筒の中身を見た瞬間、ヒュッと息を飲み込む国木田さん。そして顔を青ざめさせた。









「…あの、国木田さん?」




国「……これは特務課からの依頼のものだ。」




「…はい?特務課から?そんな話、聞かされてました?」




国「いや、これはだな…」









頭を抱える彼を見て、私はつけていた眼鏡を外す。そして首をかしげれば、彼は目線だけをこちらに向けた。









国「これは"ここ"の探偵社への依頼ではない。」




「…?では何処の?」









「ここを見てみろ」と指を指された紙の上を見る。


そこには"綾辻探偵事務所ヘ解決依頼ヲ求ム"と一番上に書かれていた。









「"綾辻"…?」




国「何故武装探偵社に、特一級危険異能者の探偵社の依頼書があるのだ…」









「特一級危険異能者?」と復唱すれば、隣に座っていた太宰さんが顔を覗かせた。


そして国木田さんが持っていた紙を取る。









太「異能特務課が管理、監督している危険な異能力者さ。彼は確か、そのリストのトップランカーだよ。」




国「全く…組合との事件があった以来、色々と忙しかったとは云え、何故間違えるのだ。」









眉間を押さえ、不機嫌な顔をする国木田さん。私は頭の中である事を考えていた。









「(綾辻…綾辻?)」









頭の中に、一人、思い当たる人物の名前が浮かぶ。そして太宰さんから受け取った紙を封筒に戻し、胸に抱えた。









「ふむ…国木田さん。」




国「何だ?たく…俺の予定が狂うではないか…十分後にこの依頼書を送るとして…」









「この依頼書、私が届けにいっても?」




国「……は?」









国木田さんの眼鏡に、ヒビが入ったように見えたのは気のせい。

第百二十話→←第百十八話


  • 金 運: ★☆☆☆☆
  • 恋愛運: ★★★☆☆
  • 健康運: ★★★★★
  • 全体運: ★★★☆☆

ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキーアルファベット

X

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした!


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (103 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
471人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

グロリアス(プロフ) - シノンさん» コメントありがとうございます!そう言ってくれて嬉しいです! (2018年6月6日 19時) (レス) id: d08f55f347 (このIDを非表示/違反報告)
シノン - イラストとても上手いです! (2018年6月1日 16時) (レス) id: 54e5a78be6 (このIDを非表示/違反報告)
グロリアス(プロフ) - シノンさん» コメントありがとうございます!更新遅いかもしれませんが、頑張ります…!(・ω・´) (2018年5月3日 14時) (レス) id: d08f55f347 (このIDを非表示/違反報告)
シノン - 面白いです。更新頑張ってください! (2018年5月2日 17時) (レス) id: 54e5a78be6 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:グロリアス | 作成日時:2018年4月28日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。