第百十九話 ページ31
「_________……さて、これでいいでしょうか。」
鏡の前に立ち、ネクタイをしめる。これから訪れる場所に対して、不安とある期待を抱いていた。
それは今日の朝の探偵社でのこと。
***
「_________……はて…こんな封筒、ありましたっけ?」
薄い封筒を開け、中身を確認する。それは捜査資料のようなものだった。男女六人の個人情報がリストアップされている。
「国木田さん。これは新しい依頼ですか?」
国「ん?こんな封筒、受け取った覚えは…」
封筒の中身を見た瞬間、ヒュッと息を飲み込む国木田さん。そして顔を青ざめさせた。
「…あの、国木田さん?」
国「……これは特務課からの依頼のものだ。」
「…はい?特務課から?そんな話、聞かされてました?」
国「いや、これはだな…」
頭を抱える彼を見て、私はつけていた眼鏡を外す。そして首をかしげれば、彼は目線だけをこちらに向けた。
国「これは"ここ"の探偵社への依頼ではない。」
「…?では何処の?」
「ここを見てみろ」と指を指された紙の上を見る。
そこには"綾辻探偵事務所ヘ解決依頼ヲ求ム"と一番上に書かれていた。
「"綾辻"…?」
国「何故武装探偵社に、特一級危険異能者の探偵社の依頼書があるのだ…」
「特一級危険異能者?」と復唱すれば、隣に座っていた太宰さんが顔を覗かせた。
そして国木田さんが持っていた紙を取る。
太「異能特務課が管理、監督している危険な異能力者さ。彼は確か、そのリストのトップランカーだよ。」
国「全く…組合との事件があった以来、色々と忙しかったとは云え、何故間違えるのだ。」
眉間を押さえ、不機嫌な顔をする国木田さん。私は頭の中である事を考えていた。
「(綾辻…綾辻?)」
頭の中に、一人、思い当たる人物の名前が浮かぶ。そして太宰さんから受け取った紙を封筒に戻し、胸に抱えた。
「ふむ…国木田さん。」
国「何だ?たく…俺の予定が狂うではないか…十分後にこの依頼書を送るとして…」
「この依頼書、私が届けにいっても?」
国「……は?」
国木田さんの眼鏡に、ヒビが入ったように見えたのは気のせい。
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グロリアス(プロフ) - シノンさん» コメントありがとうございます!そう言ってくれて嬉しいです! (2018年6月6日 19時) (レス) id: d08f55f347 (このIDを非表示/違反報告)
シノン - イラストとても上手いです! (2018年6月1日 16時) (レス) id: 54e5a78be6 (このIDを非表示/違反報告)
グロリアス(プロフ) - シノンさん» コメントありがとうございます!更新遅いかもしれませんが、頑張ります…!(・ω・´) (2018年5月3日 14時) (レス) id: d08f55f347 (このIDを非表示/違反報告)
シノン - 面白いです。更新頑張ってください! (2018年5月2日 17時) (レス) id: 54e5a78be6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:グロリアス | 作成日時:2018年4月28日 11時