検索窓
今日:2 hit、昨日:6 hit、合計:119,246 hit

第百十六話 ページ28

「_________……ところで、名前をお伺いしても?」









膝の上に乗ったアライグマを撫で、顔を少し相手に向ける。すると焦った顔の彼は、腰を中腰にしたまま答えてくれた。









エドガー「わ、我輩であるか?我輩は"エドガー・アラン・ポオ"であるが…」




「嗚呼、組合の方ですか。」




エドガー「(バレたー!)」









というか、この人が…まさかこんな風に出会えるとは思わなかった。じぃっと見つめれば、私の視線から逃げるようにそらした。









エドガー「(…少し恥ずかしいである…)」




「ところで、今日は何か乱歩さんとお約束でもあったんですか?」









そう聞けば彼は分厚い紙の束を持ち、小声で話す。









エドガー「ら、乱歩君に新作原稿を持ってくるように頼まれたのである。」




「新作原稿…?」









よく見ればその紙の束は筆記体で文字が書かれており、小説のようだ。成る程、彼は小説を書くのか。









「…よければ読ませてもらっても?」




エドガー「…!いや、しかし翻訳は書いていないのだが…」




「構いませんよ、それに読めないという訳ではないので。」









彼は気恥ずかしそうに、おずおずと紙の束を渡してくれる。それを受け取ると、のそりと背中に重みを感じた。









江「ちょっとAー、僕より先に読まないでくれる?」




「乱歩さん。」







江「それにこんなの一頁だけ読めば犯人なんて判っちゃうしね。ほら、この人を殺したのは…」




エドガー「ス、ストップである乱歩君!」









犯人を推理しようとした乱歩さんを、ポオさんが慌てて止める。そして紙の束を抱え、









エドガー「酷いである、乱歩君…!確かに君にも見せると約束したが、今は彼女に…」




江「何?聞こえない!」




エドガー「う…」









ボソボソと話す彼に、乱歩さんは聞き返す。が、それに対してポオさんは呻き声をだした。


……本当に友人同士なのだろうか?









「まぁまぁ、乱歩さん。…ポオさん、読ませてもらっても?」




エドガー「あ、嗚呼…乱歩君、彼女にラストを教えては駄目で…」







江「この人が女性を三人殺して、トリックと動機は…」




エドガー「乱歩君!?」









結局、犯人もろともあっさり推理されてしまった。

第百十七話→←第百十五話


  • 金 運: ★☆☆☆☆
  • 恋愛運: ★★★☆☆
  • 健康運: ★★★★★
  • 全体運: ★★★☆☆

ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキーアルファベット

X

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした!


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (103 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
471人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

グロリアス(プロフ) - シノンさん» コメントありがとうございます!そう言ってくれて嬉しいです! (2018年6月6日 19時) (レス) id: d08f55f347 (このIDを非表示/違反報告)
シノン - イラストとても上手いです! (2018年6月1日 16時) (レス) id: 54e5a78be6 (このIDを非表示/違反報告)
グロリアス(プロフ) - シノンさん» コメントありがとうございます!更新遅いかもしれませんが、頑張ります…!(・ω・´) (2018年5月3日 14時) (レス) id: d08f55f347 (このIDを非表示/違反報告)
シノン - 面白いです。更新頑張ってください! (2018年5月2日 17時) (レス) id: 54e5a78be6 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:グロリアス | 作成日時:2018年4月28日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。