第百十六話 ページ28
「_________……ところで、名前をお伺いしても?」
膝の上に乗ったアライグマを撫で、顔を少し相手に向ける。すると焦った顔の彼は、腰を中腰にしたまま答えてくれた。
エドガー「わ、我輩であるか?我輩は"エドガー・アラン・ポオ"であるが…」
「嗚呼、組合の方ですか。」
エドガー「(バレたー!)」
というか、この人が…まさかこんな風に出会えるとは思わなかった。じぃっと見つめれば、私の視線から逃げるようにそらした。
エドガー「(…少し恥ずかしいである…)」
「ところで、今日は何か乱歩さんとお約束でもあったんですか?」
そう聞けば彼は分厚い紙の束を持ち、小声で話す。
エドガー「ら、乱歩君に新作原稿を持ってくるように頼まれたのである。」
「新作原稿…?」
よく見ればその紙の束は筆記体で文字が書かれており、小説のようだ。成る程、彼は小説を書くのか。
「…よければ読ませてもらっても?」
エドガー「…!いや、しかし翻訳は書いていないのだが…」
「構いませんよ、それに読めないという訳ではないので。」
彼は気恥ずかしそうに、おずおずと紙の束を渡してくれる。それを受け取ると、のそりと背中に重みを感じた。
江「ちょっとAー、僕より先に読まないでくれる?」
「乱歩さん。」
江「それにこんなの一頁だけ読めば犯人なんて判っちゃうしね。ほら、この人を殺したのは…」
エドガー「ス、ストップである乱歩君!」
犯人を推理しようとした乱歩さんを、ポオさんが慌てて止める。そして紙の束を抱え、
エドガー「酷いである、乱歩君…!確かに君にも見せると約束したが、今は彼女に…」
江「何?聞こえない!」
エドガー「う…」
ボソボソと話す彼に、乱歩さんは聞き返す。が、それに対してポオさんは呻き声をだした。
……本当に友人同士なのだろうか?
「まぁまぁ、乱歩さん。…ポオさん、読ませてもらっても?」
エドガー「あ、嗚呼…乱歩君、彼女にラストを教えては駄目で…」
江「この人が女性を三人殺して、トリックと動機は…」
エドガー「乱歩君!?」
結局、犯人もろともあっさり推理されてしまった。
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グロリアス(プロフ) - シノンさん» コメントありがとうございます!そう言ってくれて嬉しいです! (2018年6月6日 19時) (レス) id: d08f55f347 (このIDを非表示/違反報告)
シノン - イラストとても上手いです! (2018年6月1日 16時) (レス) id: 54e5a78be6 (このIDを非表示/違反報告)
グロリアス(プロフ) - シノンさん» コメントありがとうございます!更新遅いかもしれませんが、頑張ります…!(・ω・´) (2018年5月3日 14時) (レス) id: d08f55f347 (このIDを非表示/違反報告)
シノン - 面白いです。更新頑張ってください! (2018年5月2日 17時) (レス) id: 54e5a78be6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:グロリアス | 作成日時:2018年4月28日 11時