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第百七話 ページ18

「(_________……此処ですか…)」









中島さんと通信を切って、数分後のこと。




私はやっと操舵室を見つけることができた。分厚い扉をゆっくりと開ける。しかしやはり誰も見当たらない。


部屋に入り、一番奥にある精密機械に触れる。操作を試みるが、やはり降下を止める事は不可能みたいだ。









「(若しこのままこの白鯨が墜落したら…)」









そんな事を考えてしまわないように、再びキーボートを打つ。しかしふと、ある事が頭をよぎり、手を止める。




中島さんは制御端末を奪還すると云っていた。その情報をどうやって知ったのかは判らない。


しかし、奪うというは、あるひとつの可能性が考えられる。









「……誰かが制御端末を持っている?」









こんな無人の白鯨の中で?一体誰が?すると後ろから、何かの気配を感じた。









??「おや、迷い犬を追っていたらこんな処で麗人と会えるとは。」




「!」









振り向けば、そこにはフランシスさんが居た。その顔や腕には刺青のような物が浮き出ている。









フランシス「君も来ているとはな、麗人。ミス…ツキイカ…ツキゲ?」




「…月影です。」









そう云えばフランシスさんは「それだ」と笑う。私は腰に仕込んでいた短剣に手をかける。









フランシス「真逆、戻ってくれるとは。探す手間が省けた。」




「…私は戻った心算はないです。…制御端末は貴方が?」




フランシス「嗚呼、ここにな。」









端末を手にするフランシスさん。画面には時間が刻まれている。


恐らく墜落までのタイムリミットだろう。既にもう十五分を切っている。









「……フランシスさん。」




フランシス「?」




「その端末、頂きます。」









短剣を抜き、彼に飛びかかる。ヒュンッと拳が向かってきたため、顔を避ける。


そして短剣を振りかざしたが、何と彼はそれを手で掴み、二つに砕いたのだ。後ろに跳躍し、距離を取る。




しかし一気に距離を詰められてしまう。そしてその隙に脇腹を蹴られる。そのまま機械に体をぶつけ、倒れこんだ。









「かッ…」









脇腹を押さえると頭を掴まれ、床に押さえつけられる。額が切れ、血が流れた。

イラスト→←第百六話


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グロリアス(プロフ) - シノンさん» コメントありがとうございます!そう言ってくれて嬉しいです! (2018年6月6日 19時) (レス) id: d08f55f347 (このIDを非表示/違反報告)
シノン - イラストとても上手いです! (2018年6月1日 16時) (レス) id: 54e5a78be6 (このIDを非表示/違反報告)
グロリアス(プロフ) - シノンさん» コメントありがとうございます!更新遅いかもしれませんが、頑張ります…!(・ω・´) (2018年5月3日 14時) (レス) id: d08f55f347 (このIDを非表示/違反報告)
シノン - 面白いです。更新頑張ってください! (2018年5月2日 17時) (レス) id: 54e5a78be6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:グロリアス | 作成日時:2018年4月28日 11時

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