第六十三話 ページ18
泉「_________……両親が死んで、孤児になった私をマフィアが拾った。私の異能を目当てに。」
本題に入り、泉さんは今までの経緯を話す。そしてコトッと携帯を置いた。
どうやら彼女の異能力『夜叉白雪』は電話の声にだけ従うらしい。
「この電話で指示を出していたのは誰なんです?」
泉「……芥川という男。」
芥川、と聞くと中島さんは苦虫を潰したような顔をする。反対に国木田さんは「……そうか」と呟き、立ち上がった。
「(やはり、芥川さんが…)」
国「俺は先に社に戻って報告する。…敦。」
国木田さんが顎をクイッと動かすと、中島さんは彼と一緒に廊下へ出た。
泉さんは湯豆府を食べ終わり、お茶を飲む。すると私の携帯が鳴った。
液晶画面に映った文字は谷崎さんだった。彼女に「ちょっと、失礼します」と云って私は口元を押さえた。
「もしもし?谷崎さんですか?」
谷「あ、Aさん。今って忙しいですか?」
「いえ、そんな事はないですが…」
谷「悪いんですけど、此方に戻って仕事を手伝ってくれませんか?省庁幕僚の護衛依頼で会社が大騒ぎしてまして…」
チラッと隣に座る泉さんを見る。しかし彼女は私の視線に気づいていないようだ。
「そうですか…判りました。今すぐ戻ります。」
谷「た、助かります…!」
電話越しの声は安堵したように声色を高くする。私は電話を切り、泉さんに声をかけた。
「泉さん。すみませんが、私も一度探偵社に戻ります。」
泉「そうなの…?」
心なしか、シュンとしているように見える泉さん。私はそんな彼女の顔を覗きこみ、頭をポンポンと撫でた。
「…今度は私が湯豆府奢ってあげますね。」
泉「ホント…?」
「ええ。そうですね…若しくは、他に何か美味しいものを紹介します。」
「それでもいいですか?」と云うと彼女は、無言のまま頷いた。
私はそれを確認すると立ち上がり、国木田さん達がいる廊下へと出た。
「(あの約束、守れるでしょうか…)」
襖をパタンと閉じ、先程云った言葉を思い出す。
彼女はマフィアの裏切り者で、戻ってもどうなるか…軍警察に捕まればどのみち死罪は確定だ。
「(_________……嗚呼、実に不快です。)」
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした!
380人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夢歌(アニメ怪盗)(プロフ) - グロリアスさん» わかりました!質問に答えて下さりありがとうございます!更新頑張って下さい楽しみにしてます! (2018年4月25日 23時) (レス) id: 271215d97c (このIDを非表示/違反報告)
グロリアス(プロフ) - 夢歌(アニメ怪盗)さん» コメントありがとうございます!今のところ名前が少し出てくるといった感じですね。キャラ自体が出るかはまだ考え中です! (2018年4月25日 21時) (レス) id: d08f55f347 (このIDを非表示/違反報告)
夢歌(アニメ怪盗)(プロフ) - 質問なんですけどナンバカキャラって出てきますか? (2018年4月22日 0時) (レス) id: 271215d97c (このIDを非表示/違反報告)
グロリアス(プロフ) - 星夜さん» コメントありがとうございます!私もどっちも好きなので書くのが楽しいです(笑) (2018年3月4日 20時) (レス) id: d08f55f347 (このIDを非表示/違反報告)
星夜(プロフ) - ナンバカも文ストも好きなのでこの作品を読めて幸せです!とても面白かったです! (2018年3月4日 0時) (レス) id: 7610e3eee2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:グロリアス | 作成日時:2017年12月28日 21時