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第5話 ページ7

カイン「ヒース!無事か…ってうわっ!」







上から降りてきたカインさん。倒れた兵士を見て驚いたように声をあげた。









カイン「…これ、お前がやったのか?」





ヒース「いや、俺じゃなくて…」


「私です。ですか正当防衛です。」













魔法が解ける前に降りていく。しかしすれ違った兵士の1人の指先がぴくりと動いた。








兵「…っ!賢者を捕まえろ!…ってあれ?いない!?」


兵「馬鹿!!お前の後ろだ!!」











魔法、とやらが解けて兵士達が後ろから追いかけてくる。


私はカインさんに腕を引かれ、3人で階段を降りる。












カイン「賢者様、すごいな。素手で戦ったのか?」


「いや、護身術の範囲なので……?」








ふと、何かの匂いが鼻を掠める。

踊り場の窓から流れる不思議な香り。





この匂い、覚えがある。








「(煙管…煙管の匂い?)」










私もよく吸う煙管。

薄いピンクのような、白にも見える。そんな煙が漂ってきた。














??「こんばんは。」








ゆったりとした声。いつの間にか窓枠に腰をかけた男性がパイプを燻らせ微笑んだ。










ヒース「シャイロック…!」




シャイロック「いけない人。2人で無茶をして…空を飛ぶのもやっとだったでしょう。」


ヒース「だってファウスト先生が…」

シャイロック「わかっていますよ。ここは私に任せなさい。」












ヒースクリフさんの頬を撫で、背筋を伸ばす男性。そんな彼とはたと目が合った。









シャイロック「はじめまして、賢者様。私は西の国の魔法使い、シャイロック。」






優雅に微笑むと彼の髪が揺れる。そしてこんな状況にも関わらず、こちらに挨拶をした。













シャイロック「先程の戦い、見ていましたよ。勇ましくてつい見惚れてしまいました。」



「え、嗚呼…どうも…?」





兵「ま、魔法使いがまた増えた…!」

兵「怯むな!先の戦いで力を使いきってるはずた…!」











シャイロックさんがふぅ、と口から薄く煙を吐く。


するとその煙を嗅いだ兵士達は、何か幻覚を見ているのか眠たそうにバタバタと床に倒れた。











そんな彼らを見て、シャイロックさんは小さく笑った。















シャイロック「いい夢を。」

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奥山乃愛(プロフ) - 初コメ失礼します!出来たら全員のキャラに愛されたいです!(恋愛的に)あと落ちは出来れば全員落ちみたいなのが見てみたいです!無理せずに頑張ってくださいね! (2023年1月15日 10時) (レス) @page10 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
グロリアス(プロフ) - みさきさん» コメントありがとうございます!友人に勧められてすっかりハマってしまいました…更新遅いですが頑張っていきます!応援よろしくお願いします!! (2022年6月26日 0時) (レス) id: 54e5aabcc4 (このIDを非表示/違反報告)
みさき(プロフ) - まほやく嬉しいです!更新楽しみにしてます (2022年6月25日 22時) (レス) id: 0fd6bae53f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:グロリアス | 作成日時:2022年6月25日 21時

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