【ツイステ】新人看守は美人でヴィランズからも愛されてます。

Episode25 ページ27

_________……最近困った事がある。









いや、生活面には不慣れな事もある。


しかしそれよりももっと重要な問題があった。









「(煙管が吸いたい…)」









こちらの世界に来てからあまり煙管を吸えていないのだ。

勿論ここは学校。未成年も多く、易々と吸えないのは分かっている。





なので私なりに配慮はした。しかし…









中庭では、

学「学園内は全面禁煙ですよ。」


「……クロウリーさん…」









と言われ、挙げ句自分の部屋でさえも、


ｸﾞﾘﾑ「オマエのそれ、匂いがキツいんだゾ！吸うなら外で吸え！」


「……」









思わず掃除をしていた手を止める。実験室には様々な薬品で溢れ、フラスコに自分の顔が写った。









「弱りましたねぇ…」


？？「何がだ？」









声がし、振り返る。扉には理系科目を担当しているクルーウェルさんがもたれかかっていた。









「あ…すみません。お気になさらず。」


ｸﾙｰｳｪﾙ「何だ、話してみろ。悩みを聞くのも飼い主である俺の役目だ。」



「はぁ…」









クルーウェルさん。彼とはこうして何度か顔を会わせ、話した事がある。


自信家で自分を客観視できる人。生徒には厳しくも優しい面もあったりする。





私は数秒黙り「とてもつまらない事なのですが…」と口を開いた。









「煙管が吸えず困っているんです。」


ｸﾙｰｳｪﾙ「煙管？」









きょとんとした彼はすぐに指先を口元に寄せ、笑う。そしてこちらに近づき、私の後ろにある窓を開けた。









ｸﾙｰｳｪﾙ「換気さえしてくれれば吸っても構わん。」


「ですが…」



ｸﾙｰｳｪﾙ「ここの教室を管理してるのは俺だ。それにここには煙草よりももっと危ないものがある。気にせず吸うといい。」









大きく開けた窓から風が吹き込んだ。

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