【鬼滅の刃】新人看守は美人で鬼殺隊からも愛されてます。其ノ参

第百十一話 ページ29

_________……ドンッと銃声が響く。しかしその弾が鬼に当たる事がない。









玄「(小さすぎだろ、本体こいつか！？こいつが！？)ふざけんなっ…！！」









彼が鬼の頚に向かって振るった刀も折れてしまった。銃が当たっても効くことがない。







玄「(くそっ、何で…！！)」









その瞬間、後ろから怒の鬼が現れる。




シャンッと嫌に錫杖の音が耳の奥で響いた。









玄「(しまったもたつきすぎた…！！避けられねぇ！！)」









『_________テメェみたいな愚図、俺の弟じゃねぇよ。鬼殺隊なんかやめちまえ。』









玄「(兄貴、)」









違う。俺はただ謝りたくて、









「_________諦めてはいけません。」









錫杖を持った腕が飛ぶ。そして誰かの手が背中に触れた。









玄「…！」









すぐ近くで炭治郎さんが叫ぶ。「絶対諦めるな！！」と。しかしその後ろで鬼が迫ってきていた。









炭「(しまっ…)」




哀「(激涙刺突…！！)」









不味い。このままでは槍の攻撃をもろに食らってしまう。


しかし間に合う事はなくて、









「…！」




炭「玄弥！！」









攻撃から不死川さんは炭治郎さんを庇ったのだ。体には幾つもの穴が空いていた。









玄「俺じゃ斬れない、お前が斬れ。今回だけは譲る。」









炭治郎さんはその言葉を聞いて反射的に走り出す。そして彼は黒くなった結膜を私にも向けた。









玄「アンタも行け。」


「ですが…」





玄「お願いだ。」




「……」









私は彼を数秒見つめ、五体目の鬼を追いかける。そして煙を刀に纏わせた。






そして炭治郎さんの刃が頚にめり込んだ。


斬れる、あと少しで______









その瞬間、断末魔が辺りに響きわたった。

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