違います居候です。 その2 【ブルーロック】

37.誘い ページ20

SIDE：A

翌日、in学校。


『……咲さん……』

「んー?」

『この問5のとこなんですけど……』


昨日は結局勉強せずに寝てしまったから、休み時間返上で勉強中。

今の教科は理科。天文とか水溶液とか生物とかはできるけど、物理と電流が無理すぎて←

で、今は電流のとこを教えてもらっております。

なかなかに手強い。


「あぁ、これはね……」


咲さんはすごい教え上手。数学と理科は得意教科だそうで。

理数ができる女性ってすごいと思う。私が食いつくのも天文系なんだよなー……。

あ、そうだ。


『咲さん、良かったらウチで勉強会しません?』

「勉強会?」

『はい。一緒に勉強できたら楽しそうだなって。まぁ……私がほぼ教わるんですけど……』

「んふっ」


う、ウケた←


「もちろん良いよ。私で良ければだけど」

『ありがとうございます!』

「じゃあ、いつやる? 私、今日はバイトあるから、明日とか?」

『そうですね、じゃあ明日。聞いてみます!』

「うん、楽しみにしてるよ!」


ド田舎(故郷)ではこんなことできなかったよ。何故ならバカばっかだったから←

真面目な女子はいたことはいたけど、少ないんだよな……。男女関係なくはしゃいでる感じ。

よく皆で学校に集まって全力で鬼ごっことかしてたっけ。

ショッピングモール? んなもんない!!コンビニ? 車で15分だ!!!!←


「さ、早く終わらせようか!」

『はい!』


その後、すごい時間かけて理科を終わらせ、気分転換に漢字をやりつつ咲さんと話をしていた。

(……あ、そうだ)

＿＿＿＿＿

授業も終わって、ブルーロックに帰ってきた。

何回も思うけど、この坂道キッツ……!!

(でも痩せてきてるのは確かなんだよなー……)

バス通に戻そかな。


『ただいまー』

「おかえりなさい」

『うぉぉっ!!?』


ぬっと出てきたのは一揮こと二子一揮。

相変わらず(といっても初対面は昨日だけど)の前髪ですな。

(……あれ?)

ふと感じた違和感。

なんというか、雰囲気に覇気がない。弱々しくて、今にも消えてしまいそう。


『一揮……

「Aさんはどこ行ってたんですか?」

　!』


……触れないでほしい、かな。それじゃあ……。


『学校だよ! 私ね、理容専門学校に行ってるんだ!』

「え、じゃあ理容師志望なんですか?」

『そうなの!』


彼が望むなら、いつも通りの明るく元気な依天Aでいよう。

それで救われると良いな。

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