王様だーれだ！【ブルーロック】

ブルーロックの歌姫とは私のことじゃあ！ ページ3

「「『「「王様だーれだ!」」』」」


一斉に棒を引くと。


「あ、王様だ!」

「今回は蜂楽か!」

『じゃあ命令よろ〜』


蜂楽かぁ。えげつないの指定して来ないといいけど。


「そうだなぁ、じゃあ8番が何か歌う!」

「8番って誰?」

『私〜』


思ったよりえげつなくなかった。

安心安心。


『んで、何を歌えば良いの?』

「うーん、じゃあ……」


これ、と見せられたスマホの画面を前に動きが固まる。


『お前これ…………YOASOBIの“アイドル”じゃん!!』


息継ぎをするタイミングが掴めない、難しい曲。

やっぱえげつねぇわ!!!


「えー、でも王様の命令は絶対でしょ?」

『ぐっ……しゃーない、やってやんよ!!!!』

「「「ふー!!!!」」」


千切と玲王、烏は囃し立てる。

ユッキーは跪いてメガネケースを差し出し、

「歌姫、マイクをどうぞ」

と柔らかい笑みで言ってきた。

いい性格してんね。


『よっしゃ来いやぁ!』


カラオケで鍛えたこの歌唱力、舐めんなよ!!










『ふぅ……どうだ!』


ユッキーのメガネケースを片手に、簡単なフリまでつけて完璧に歌ってやった。

因みに、アイちゃんみたいに指を差す振り付けもやったよ。

◯いかわになりかけてたアニメ好きの二子に←

二子はめっちゃビックリしてた、気がした。

顔見えないからわからんけども。


「……」

「…………」

『………………え、無言ヤメテ!!?』


良かったの!?悪かったの!?何か感想言って!!?

すると、パチパチパチという拍手が聞こえてきた。


「すごい上手いんやな……びっくりして聴き惚れとったわ。すごかったで、Aちゃん」

「はい。リアル星野アイを見た気がしました……ファンサもありがとうございます、嬉しかったです」

『ひ、ひおりん……二子ぉ……!!』


私の感動した声を境に、あちこちから拍手や歓声が沸き起こる。


「A! アンコール!」

『えー、それは嫌だ。また聞きたかったら王様になったときに言いな』

「んじゃ、次行くか!」

「「『「「おーす!」」』」」

憧れるお年頃→←ちいか◯にならないで！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す