EPISODE. 28 ページ31
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「……先輩」
『……ごめん、弱気になった。仕事の続きやろうか』
そうだ。
私は呪術師で、あと数日もすれば出ていく身。
今更謝罪なんてしたところで……。
『……っ!!?恵!!!』
私は咄嗟に恵を突き飛ばす。
「先輩!!」
『大丈夫』
スライムが私を庇ってくれたから無傷だ。
流石はスライム、攻撃を食らっても余裕で取り込んでいた。
私は腰にある短刀を出しながら、眼の前にあるソイツ……呪霊を睨む。
(コイツ……どっから湧いてきた?)
少なく見積もっても1級、下手すれば特級だ。
術式が弱い、若しくは私か恵との術式の相性が良くなければ祓うのも一苦労である。
『恵! まずは絵心さんに報告!!行ける!?』
「はい!」
_____玉犬。
ズルリと恵の影から犬が現れる。
(この呪霊……さっさと攻撃してくんないかな)
さっさと手の内を知りたい。
早い話、攻撃に当たらなければいいのだ。
ブルーロックの一部は壊れるかもしれないけど、まぁ命優先でしょ。多分。
(私がここを出ていくまであと4日……。壊しすぎないようにしないと)
取り敢えず刺すか。
私は短刀を構え、呪霊に飛びかかった。
_____
有り難いことに、呪力量は半端なかったが術式は遠距離タイプだったので、私だけですんなり祓えた。
やっぱ術式の相性って大事だわ。
(でも、何があったんだろう……)
昨日までは、殆どが4級に満たない低級の呪霊。いたとしても蠅頭。それだけだ。
昨日、何かあったっけ?
昨日……昨日_____
『っ!!?』
しまった……!!
私は片腕を抑えながら顔を上げる。
抑えた片腕からは、地が滴り落ちてきていた。
『まぁ、そうすんなりとは行かせてくれないよね……』
1級のくせにあっさり祓われてくれたから、ちょっと気持ち悪さは感じてたけど。
『でも、身代わりなんて趣味悪くない?』
私が再び睨みを利かせた相手は、さっき祓ったはずの呪霊。それも5体。
(ふざけんな……)
今、選手は試合中のはず。廊下に出てくることはほぼない。
恵が戻るまで死なない程度にやりますか。
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Keyboard(プロフ) - jewelry*πさん» レスまでご丁寧にありがとうございます!!更新頑張ります!!!! (4月28日 12時) (レス) id: 325a0b6ee5 (このIDを非表示/違反報告)
jewelry*π(プロフ) - Keyboardさん» 無事?受験終わったんですね!本当にお疲れ様でした!忙しい中返事ありがとうございます!!はい!でも無理しないでくださいね!更新楽しみにしてますね!(*'▽'*) (4月27日 21時) (レス) id: 76702368ef (このIDを非表示/違反報告)
Keyboard(プロフ) - jewelry*πさん» お久しぶりです!!コメントありがとうございます!!やっと受験が終わったと思ったら新生活が想像以上に忙しくてあまり更新できず申し訳ないです・・・。時間が空いたら書きます!!更新頑張ります!! (4月27日 18時) (レス) id: 325a0b6ee5 (このIDを非表示/違反報告)
jewelry*π(プロフ) - 使い古した絡繰り人形さん» お久しぶりです!元kokoroです!お帰りなさい!!ずっと楽しみにしていたので嬉しいです!体調とか無理せずに更新楽しみにしています!! (4月27日 15時) (レス) id: 76702368ef (このIDを非表示/違反報告)
Keyboard(プロフ) - オンブルさん» オンブルさん! コメントありがとうございます&めちゃくちゃ返信が遅れましたすみません……! 最近はほぼ更新できておらず申し訳ないです……。更新頑張ります! これからもお楽しみに! (4月16日 7時) (レス) id: 325a0b6ee5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:使い古した絡繰り人形 x他1人 | 作成日時:2023年11月26日 0時