EPISODE. 22 ページ25
.
恵がガツンと言ってくれたとはいえ、腹は立った。
やられたらやり返す。これが私の信条!!!!
こっそり腹パンくらいしてもバレない!!
……はず!!
「バレます。先輩、自分の腹パンの威力わかってます?」
『え、恵なんで……って声に出てたかぁ……』
あー、とこめかみを押さえる。
『……ちょっと待て恵、私の腹パンってそんな威力ある? 真希の方がすごいでしょ』
「確かに真希さんの方が強いですが、先輩も大概です」
『……マジか』
そんなつもり無かったんだけど。
真希との特訓の成果か?
『まぁ良いや。呪霊祓って、仕事に戻ろう』
「はい」
玉犬、と恵が呟いて印を結ぶと、影から犬が2匹出てきた。
『よしよーし、呪霊の始末は頼むよー』
頭や耳をわしゃわしゃと撫でてやれば、玉犬は嬉しそうに顔を綻ばせる。
そして、二手に分かれ走り出した。
「先輩、ここに呪霊が見える人は……」
『残念ながら1人もなし。上の人には呪力が籠もったメガネを渡して、呪霊は信じさせたから理解はあるけど』
選手には渡してないから理解はない……そう言外に伝えれば恵はきゅっと顔を顰めた。
『ほらほら、顰めっ面すんなー。皺になるぞ』
ぐりぐりと眉間を押せば、恵は漸く真顔に戻った。
「……じゃあ俺、ドリンクの粉の方持つんで」
『ん、じゃあ私はサポーターとタオルね』
デカくて持ちにくいダンボールを選ぶとは、デキる男になったものだ。
誰目線かもわからない感想を持ったそのとき、私たちに第二の刺客が現れた。
「あっ、見つけたぁ! Aっ!」
『……麗美……』
そう、麗美である。
……セコムというおまけ付きの。
白と紫はおらず、おかっぱや双葉がいた。
『何の用?』
「ドリンク出来たかなって思って見に行ったらいなかったから、探してたのぉ!」
何だよ他人任せかよふざけんなクソアm……落ち着け私、落ち着け。
「あれっ? その人はっ?」
『あー……私の後輩』
「……伏黒恵です」
『恵、こっちは……
「倉敷麗美ですぅ!」
……』
はぁ、もう良いや。
1044人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Keyboard(プロフ) - jewelry*πさん» レスまでご丁寧にありがとうございます!!更新頑張ります!!!! (4月28日 12時) (レス) id: 325a0b6ee5 (このIDを非表示/違反報告)
jewelry*π(プロフ) - Keyboardさん» 無事?受験終わったんですね!本当にお疲れ様でした!忙しい中返事ありがとうございます!!はい!でも無理しないでくださいね!更新楽しみにしてますね!(*'▽'*) (4月27日 21時) (レス) id: 76702368ef (このIDを非表示/違反報告)
Keyboard(プロフ) - jewelry*πさん» お久しぶりです!!コメントありがとうございます!!やっと受験が終わったと思ったら新生活が想像以上に忙しくてあまり更新できず申し訳ないです・・・。時間が空いたら書きます!!更新頑張ります!! (4月27日 18時) (レス) id: 325a0b6ee5 (このIDを非表示/違反報告)
jewelry*π(プロフ) - 使い古した絡繰り人形さん» お久しぶりです!元kokoroです!お帰りなさい!!ずっと楽しみにしていたので嬉しいです!体調とか無理せずに更新楽しみにしています!! (4月27日 15時) (レス) id: 76702368ef (このIDを非表示/違反報告)
Keyboard(プロフ) - オンブルさん» オンブルさん! コメントありがとうございます&めちゃくちゃ返信が遅れましたすみません……! 最近はほぼ更新できておらず申し訳ないです……。更新頑張ります! これからもお楽しみに! (4月16日 7時) (レス) id: 325a0b6ee5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:使い古した絡繰り人形 x他1人 | 作成日時:2023年11月26日 0時