切実に辞めたいと思ってる今日この頃 【ブルーロック】【呪術廻戦】

EPISODE. 10 ページ11

SIDE：潔



『やっ……ごめん、思ったよりツb……んふっ』










電話でくすくすと笑うその人……三留さんに思わず目を見開いた。










鉄仮面で何でも卒なくこなす、いつもの可愛げがない姿とは大違いだ。










ちらりと隣を見ると、蜂楽も驚いていた。










優しくはにかむ彼女は、いつもと違いものすごくかわ＿＿＿＿＿











(って、何考えてんだ俺!!?)










俺は麗美一筋のはずだ。










別に何も思ってない。










笑顔に惚れたとか、そんなことあるはずがない。










(……あれ)










でも、俺が麗美を好きになった理由も笑顔＿＿＿＿＿










「……行こ、潔」










蜂楽の声で我に返り、慌てて返事をして蜂楽の背中を追う。










「ね、ねぇ潔……やばい……」










「蜂楽?」











「俺……三留ちゃん(・・・)のこと、好きになったかも」










…………え










「えぇええぇぇえええぇぇぇ!!!??」










(そ、そんな冗談……)










そう思ったが、顔を赤くしたままそう話す蜂楽を見ると冗談とは思えなかった。










「ッ……れ、麗美のことはどうすんだよ」










蜂楽はハッとしたような顔をしたが、すぐさっきまでの顔になった。










「俺、好きなのは三留ちゃんだって分かったから」










“だから、麗美と付き合うつもりはない”










そんな言葉が後に続くのは分かりきったことで。










「あー……そろそろ部屋行かないとね! ほら、今日はチームWと試合っしょ?」










「だ、だな!」










いつもの調子に戻った蜂楽にほっとしながら、隣に並んで歩く。










「……ねぇ、潔」










「ん?」










「俺、頑張ってみても良いかな……」










「……!」










良い、とも駄目、とも言えず、










「あー……そっ、か」










そんな曖昧な返事をするしかなかった。










(俺が気にしてるのは、麗美だけなのに)










なのに、なんで。










(俺は、三留さん(彼女)の笑顔が浮かんでいるんだろう……)










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一方その頃。










〈Aさん? どうしました?〉










『いえ……なんか悪寒が』










〈風邪ですか? 暖かくして下さいね〉










『あ、ありがとうございます。七海さんも』

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