60話 ページ22
傷は化膿による痛みだったようで、落ち着きを取り戻し話せるようになった男は、王家の従者ペルーと名乗った
『王家の従者が、どうしてこんな所に？』
「ビビ王女を狙うニコ・ロビンを追っているのだ。しかし不甲斐ないことに、1回は戦いを混じえたものの、あえなく負けてしまった...」
『ニコ・ロビンにあったのね！？』
偶然の産物にしては展開があまりにできている
Aは自身も同じ節であり、海兵であることを伝えると、未だ拭えなかっただろう怪訝そうな眉間の皺が緩む
『王都に向かうなら、一緒に行ってくれないかしら。』
「海兵ならば王も許すでしょうし、今回の恩もある。それでよければなんなりと聞きましょう。」
無理やり巻いて血で汚れた包帯を、洗って消毒すると再び巻き直す
「ありがとう、羽も休められたことだ。すぐにアルバーナへ向かおう」
体を大きく開き鳥の姿になると、勢いよくAを抱き込み背中へ乗せると、あっという間に浮上して加速する
『ペルーさん、夜明けまで後何時間かしら』
「そうですね、あと３時間ほどだと」
「急ぎます」と言うように両翼を大きく羽ばたかせるが、首都の明かりはまだ星粒のように小さい
「ん？所々砂塵が起きているようですね、風もそう強くないのに....」
そう言われ目を凝らすと、確かに遠くの方で砂埃が舞っているようだ
『まって...あそこにいるのって...!』
レインディナーズで見た特徴的な白いロングコートに合わせたようなテンガロンハット
『間違いない！ニコ・ロビンだわ....!!それに、ルフィも倒れてる！！』
降下して！と声をかけようとした途端、ペルーは血相を変えて左翼で剣を握りながら急降下する
このままでは仇討ちもいいとこ、さらに傷を開かせるだけだ
『ペルーさんまって！！仇討ちは待ってほしいの！』
砂の中に突っ込むようにニコ・ロビンのそばに着地すると、まずAに驚いた顔で問いかける
「なぜだ！ビビ様を苦しめるものなのだぞ！ここで倒さず、一体どこで...」
怒りの混じった顔は、ロビンの冷ややかな視線を感じ焦りに変わってゆく
Aも倒れて体を震わせるルフィも見て一瞬たじろぐ
「あら、随分早いお目覚めじゃない？戦士さんに海兵さんも」
息を一つ吐いて、脳みそをギュルギュルと回しながら声を掛ける
『戦うつもりはないの、私はあなたの仲間になれるかもしれない人間だから。』
『おねがい、耳を傾けて』
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海菱(プロフ) - 3DSより文字を打ち込んでマス！！(・∀・) (2022年12月13日 0時) (
レス) id: 4fbb4e8f5b (このIDを非表示/違反報告)
海菱(プロフ) - えなさん» イラストまで褒めていただいてこの上なく幸福でございます。涙。これからも頑張りますね涙 (2022年6月13日 21時) (レス) id: fdb9db6083 (このIDを非表示/違反報告)
海菱(プロフ) - えなさん» ありがとうございます！！ありがとー！って叫びました。モチベが上がります涙涙 (2022年6月13日 21時) (レス) id: fdb9db6083 (このIDを非表示/違反報告)
えな - イラストもめっちゃ上手です！ (2022年6月13日 16時) (レス) id: c06f6fba38 (このIDを非表示/違反報告)
えな - こういう系の主人公好みです！設定も最高だしスモやんの相棒なのがものすごく良いです！ (2022年6月13日 16時) (レス) @page5 id: c06f6fba38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナツ | 作成日時：2022年6月2日 23時
