59話 ページ21
夜になれば気温はぐっと寒くなる
『忘れてた...』
能力を自分に発し、強い酒を飲んだ後のように体温を上げる
『よし.....月歩。』
自分の身体を軽くする数瞬前に強く屋根を蹴りあげるとAの体は建物が掌に乗りそうなほど高く飛翔する
空気中を蹴りあげると、久しく鳥になったような強い風と、その轟音が全身を避けて流れていく
雲の無い空に月がギラギラと眩しい
束の間の1人の時間は、どんな時でも何故か安心する
ふと、風の轟音が耳の奥深くで、と水の中に巻き込まれた渦潮の音と重なった
『....なんで....』
あれは、本当に私を助けるための口付けだったのだろうか
全く空気の入って来なかったあの口移し
いつでも死を覚悟してるスモーカー本人
『これ以上考えるの怖いな』
本当の所はどうなんだろう
『かお、あつ、』
水を一口飲んだ
飛び始めて３０分もしないうちに、砂漠で一羽の鳥が行き倒れていることに気づく
空中から砂漠に降り立つまでに、それは一羽、というにはとても大きいことがわかった
『この鳥、服着てるわ』
Aの声に気づいたのか、鳥は特徴的な目を開き、ゆらりとAを見ると安心したように羽をたたむ
鳥らしからぬ唸り声を上げ、その鳥は人の形へ代わり、背の高い男になった
『貴方....能力者なの...?』
生気のない目がAを見つめる
とりあえず樽から伸びたホースを口元で吹かせ、水を飲ませる
「....あ...りがとうっ！」
男はありがとうと苦し紛れに伝えると、腹部を抑えて酷くむせこんだ
『刺されたのね？見せてみて、少しなら応急処置できるから』
腹部を見ると、じゅくりと傷が膿んでいた
Aはこなれた手つきで水や能力を使い、極めて清潔な処置を施し始めた
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海菱(プロフ) - 3DSより文字を打ち込んでマス！！(・∀・) (2022年12月13日 0時) (
レス) id: 4fbb4e8f5b (このIDを非表示/違反報告)
海菱(プロフ) - えなさん» イラストまで褒めていただいてこの上なく幸福でございます。涙。これからも頑張りますね涙 (2022年6月13日 21時) (レス) id: fdb9db6083 (このIDを非表示/違反報告)
海菱(プロフ) - えなさん» ありがとうございます！！ありがとー！って叫びました。モチベが上がります涙涙 (2022年6月13日 21時) (レス) id: fdb9db6083 (このIDを非表示/違反報告)
えな - イラストもめっちゃ上手です！ (2022年6月13日 16時) (レス) id: c06f6fba38 (このIDを非表示/違反報告)
えな - こういう系の主人公好みです！設定も最高だしスモやんの相棒なのがものすごく良いです！ (2022年6月13日 16時) (レス) @page5 id: c06f6fba38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナツ | 作成日時：2022年6月2日 23時
