55話(挿絵) ページ16
「何見てんだ」
ギロッと睨んだつもりなんだろうが、迫力がない
Aのスモーカーへの愛しさは胸から溢れそうだ
『...口移しするならもっと喉奥まで空気くれなきゃ意味ないわよあんなの』
「水の中において来るべきだった」
そういうスモーカーへAはたまらずニヒヒと笑う
『スモーカー』
「あ？...！ん、...」
『ん.........ふぅ！！』
突然スモーカーに口付けたと思いきや、空気をわざとらしく思いっきり軌道まで送り込む
「ん゛、ゲホ！！ゴホ！ゴホ！てめぇ...！！」
Aは『お手本』と満足げに笑う
不意をつかれたスモーカーは、葉巻を口からとって深く煙を吐くと、Aに背を向けて言う
「..........俺ぁこのまま援軍を要請しに船に戻る。軍についてはたしぎに一任させる。お前はどうしたい」
お前はどうしたい
珍しくAに行動の選択をよこす
きっと無自覚に聞いたことだろうが好奇心を刺激し、胸がワクワク高鳴っていく
頬に血が集まった気がすることを感じたAは、バシ！と両頬ほ挟むように叩き、自分を律する
『ニコロビンを追いたい!!!捕獲は無理でも確実に足はつける』
「そうか」
真っ直ぐな眼差しをチラりと見たスモーカーは、そう言って胸ポケットから小型電伝虫を投げ渡す
『持ってたの！？』
フンっと鼻を鳴らし、スモーカーはそのまま一味を追う海兵達を止めに民家の方へ足をすすめる
『スモーカー！！！！！』
遠のいていくスモーカーに、Aは言う
『私も！スモーカーのこと嫌いじゃない！！』
もう離れたところからスモーカーの顔は見えなかったが、返事の代わりに、葉巻が一本弓のように飛んできてAのおでこに直撃する
『いで！......あはは！』
Aは飛んできた葉巻をキャッチすると、笑いながらスモーカーに手を振り、アルバーナの方へと駆け出してゆく
「........」
スモーカーもまた、反対の方を歩き出す
互いの頬の赤さは
誰にもわからずにするかのように
アラバスタの強い日差しの光に溶けていくのだった
/余談/
最近、飲酒ができるようになり、作者はここぞと思って酒を買ったのですが、ほろよい(アルコール３％)一缶でめっちゃ酔いました
酒豪のAに下戸の作者アリ....
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海菱(プロフ) - 3DSより文字を打ち込んでマス！！(・∀・) (2022年12月13日 0時) (
レス) id: 4fbb4e8f5b (このIDを非表示/違反報告)
海菱(プロフ) - えなさん» イラストまで褒めていただいてこの上なく幸福でございます。涙。これからも頑張りますね涙 (2022年6月13日 21時) (レス) id: fdb9db6083 (このIDを非表示/違反報告)
海菱(プロフ) - えなさん» ありがとうございます！！ありがとー！って叫びました。モチベが上がります涙涙 (2022年6月13日 21時) (レス) id: fdb9db6083 (このIDを非表示/違反報告)
えな - イラストもめっちゃ上手です！ (2022年6月13日 16時) (レス) id: c06f6fba38 (このIDを非表示/違反報告)
えな - こういう系の主人公好みです！設定も最高だしスモやんの相棒なのがものすごく良いです！ (2022年6月13日 16時) (レス) @page5 id: c06f6fba38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナツ | 作成日時：2022年6月2日 23時
