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第六話 ページ6

結果は。


……惨敗だった。


進藤先生のはっきりとした物言い、筋の通った理論、依頼人を存分に擁護した後田中さんを叩く。

全てがパーフェクトだった、流石はエリート弁護士としてその名を轟かせているだけのことはある。

俺も懸命に応戦したが、あの人の言葉の前では、玩具の刀で殴り込みに行っているのと同じくらい無力だった。

「叩きのめされた」というのが適切だろう。

こうして離婚は成立、俺の一度目の敗北が決まった。



『……すみませんでした』


田中さんの前で、俺は丁寧に頭を下げた。


『絶対に勝ちます、なんて言ったのに負けて……。

本当に申し訳ありませんでした』

「……何てことしてくれるんだよ、先生」


田中さんの怒りを押し殺した声に、びくりとした。


「先生は絶対勝つと言ったじゃないか!

俺は別れたくなんかなかった!!

別れたくなかったんだ!!

それなのにお前のせいで」


ずきん、と心臓が痛む。

ぐ、と唇を噛みしめると、胸倉を勢い良く掴まれた。


「お前のせいだ!!

他の弁護士なら、きっと和解に持ち込めた!

元通りの夫婦に戻れていた!!

お前みたいなやつが、お前みたいなやつが弁護士なんかやるから!

くっそぉ、こいつ……!」


田中さんが拳を振り上げる。

殴られる、そう分かった。

でもあの人に負けた俺には、今の田中さんを止める資格はないんじゃないか。

殴られるしかないんじゃないだろうか。


「お前みたいなやつが……!」




「……失礼」

「……え」


聞き覚えのある、低い声。

その数秒後。



田中さんの身体が、ぐるりと宙を舞った。

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塩架 - コメント失礼します!BLに目覚めそうです。一つ一つの言葉が凄く、なんて言うか分かんないけど凄いんです!←語彙力無。 面白いです!無理しない程度に更新頑張って下さい!!! (2019年2月25日 22時) (レス) id: dfbaedbf2e (このIDを非表示/違反報告)
Ratte*らて(プロフ) - に"ゃー、最高じゃあ…今回も最高に面白いっ!更新頑張ってね!応援しとる(´ω` )! (2019年2月24日 19時) (レス) id: 1d7a6576dd (このIDを非表示/違反報告)
野良神@ドリルというBOSSを倒すまで低浮上(プロフ) - 面白かった!更新頑張ってp(^_^)q (2019年2月24日 15時) (レス) id: 3aee3d3601 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:空弥 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2019年2月23日 19時

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