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頭、首、背中、腰。
下に降りていく度、須田は微かに身体を震わせた。

須田はいやらしい腰つきをしていて、スーツを着るとそれが良く分かり、いつも総一朗の理性を試した。
腰を撫でると、少しの吐息を漏らして、それが総一朗の首元に当たる。

駄目だと分かっているのに、止まらない。
もう冬だというのに、総一朗の身体は熱く、昂ぶっていた。
須田の身体がだんだんと赤みをまして、じんわりと汗をかいていく。

部屋に、二人の吐息だけが響く。


「んっ、はぁ…」


総一朗の手が動くたびに身体を揺らし、吐息をもらす須田は、なんとか離れようと力いっぱい抵抗するが、成長した総一朗に勝てず、はあ、と力を抜く。
それすら、艶めかしく、色っぽい。

いつの間にか交わっていた舌が、どれだけ須田がこの状況に羞恥を感じていて、抵抗しようとしているか分かる。
それでも、時間が経つと、力もすっかり抜け、総一朗に寄りかかっていないと立っていられなかった。

乱れた黒髪と、赤い唇から垂れている、どちらかの涎。


「も、やめ、」
「命令なら、いいのか?」


何度かめの静止のセリフに、総一朗は見向きもせず、須田を自身のベッドへと押し倒す。
須田は、何も言わずに、総一朗から顔をそらした。

はあ、と熱い息を吐きながら、頬を染めながら、いつもキッチリとしているシャツをはだけさせながら自分を受け入れる須田に、素直に欲を感じる。

その日は、まるで優しく出来なかった。


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あの日から、熱が身体に染み付いて離れない。



「須田様、どうしたんですか?その傷」


葛西が、須田の手首を見ながら話す。
赤い跡は、数日経っても消えず、手袋で隠すしかなかった。
手袋を取る時に、偶然居合わせた葛西に見つかってしまったのだ。


「ああ、いや、なんでも」


口ではそう言っていながら、須田の心中は全く何でもなくなんてなかった。
総一朗の熱を受け入れたあの日から、何もかも手につかない。ぼーっとしてしまって、心配した他の執事から休みを取らされたこともあった。

ショックだ。

今までそんなことはなかったはずの自分が、総一朗様にただ一度抱かれたくらいで、こんなに…。

今でも、あの時の息遣いや、昔と違う逞しい身体、自分の名前を呼ぶ低い声、とろんとした瞳を思い出す。
その度に、途方もない罪悪感が押し寄せる。

あの方はなにも分かっていない。
たかが執事となど、結ばれてはいけないお方だということを。



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作者名:男主クリスマス合作企画 x他2人 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2018年11月11日 17時

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