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第二話 ページ2

椿*


柊が私との婚約を破棄してから、一年。

私はぎり、と歯軋りした。


「葵……、あれほど私の服を褒めてくれたじゃないの。

よく似合うって。

綺麗だって、言ってくれたじゃないの。

指輪もおば様の言った通り送って婚約も済ませたのに、全てなかったことになんて……」


黒のゴスロリは、初めて葵に会ったとき。

そう、幼い頃に褒めてもらったデザイン、そのままだ。


私は生まれたときから葵の許嫁だった。

一つ年下の彼を、大人たちは「未来の旦那はあの男だ」と小さい頃から私に刷り込ませた。


「綺麗だね、椿ちゃん」


あの頃は葵もまだあどけなさの残る青年だったのに、今ではもう大人の男の顔をしている。

この前の会合で現れた葵に、私は目を奪われた。

あんなにも聡明で綺麗な男が私の旦那になるということが、誇らしかった。

……けれど、その「夢」は容易く崩れ落ちた。

母様は次の見合い話を進めてくるけれど、私は葵のことを諦めきれるはずがなかった。

だからこうやって。

未だに葵のことを引きずっているのだ。


「お嬢様」


ノックが二回。

扉の向こうから執事の声がした。


「入りなさい、鍵は開いてる」


そう言うと、扉を開けて一人の執事が中に入ってきた。


「お邪魔でしたか」

「いいえ、暇を持て余していたところよ」

「そうでしたか。

……椿お嬢様」


執事の声が、低くなった。


「お嬢様から頼まれていた葵さまの奥様の件。

調べさせて頂きました」

「……そう」


私は口角に笑みを滲ませた。


「詳しく、聞かせて頂戴」

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空弥(プロフ) - 木の実☆(このみ☆)さん» 椿お嬢様あああああ(便乗)彼女はホントはいい子ですはい……。ありがとうございます!三弾、更新いたしましたので、今後ともよろしくお願いします。 (2018年10月27日 20時) (レス) id: 87c9fca00c (このIDを非表示/違反報告)
空弥(プロフ) - アカツキ@鞠さん» ありがとん(ハァト)((某は三弾書いたでb (2018年10月27日 20時) (レス) id: 87c9fca00c (このIDを非表示/違反報告)
空弥(プロフ) - シェエラさん» ありがとうございます!ウルウルしてくださったんですか!?ほわあああ、嬉しい……。三弾、更新いたしましたので、今後ともよろしくお願いします。 (2018年10月27日 20時) (レス) id: 87c9fca00c (このIDを非表示/違反報告)
空弥(プロフ) - メロン大好き星人さん» ありがとうございます!私としても、書いてて面白い回でした。三弾、更新いたしましたので、今後ともよろしくお願いします。 (2018年10月27日 20時) (レス) id: 87c9fca00c (このIDを非表示/違反報告)
空弥(プロフ) - 桔梗さん» ありがとうございます!こんな作品を楽しみにしてくださるなんて……、嬉しい限りです。三弾、更新いたしましたので、今後ともよろしくお願いします。 (2018年10月27日 20時) (レス) id: 87c9fca00c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:空弥 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/karaichi2422/  
作成日時:2018年9月24日 15時

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